2020年ベストシングル

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いつもSpotifyでシングルをチェックして気になるものは新曲プレイリストに追加してます。その中で本当に気に入ったものだけ殿堂入りというプレイリストへ。そのプレイリストの中から今回ベストシングルを選出。ベストアルバムに選んだ人は除外で。アルバムに入ってる曲だったりするし。

 

 

 

■deep sea diver「stop pretending」

■1975「if you're too shy(let me know)」

SEKAI NO OWARI「umbrella」

■YOASOBI「群青」

BTS「dynamite」

■filous,thb kooks「hey love」

■yungblud 「cotton candy」

■ psymon spine,barrie「milk」

■ kirin j callinan「you are going to miss me」

 

 

 

ディープシーダイヴァーはシアトルのバンドなのに、ビートUK感溢れるギターサウンドとメロディーが特徴。でもリズムにアメリカのバンドらしい大らかさがあって良い塩梅。アルバムも良かった。

 

 

 

1975は完全に80'sですね。ルール・ザ・ワールドとかあのくらいのポップ。もう抗えない。この人達あんまり興味なかったんだけど、この一曲で俄然注目のバンドに。アルバムはとっ散らかってましたけどね。シングルバンドな気がする。

 

 

 

世界の終わりって音楽的には嫌いじゃないんだけど、あの心病んでました感が苦手で。でもこの曲はカメリアダイアモンドというか、歌謡サスペンスというか、あの頃のニューミュージック感ど真ん中で射抜かれました。やっぱりメロディーがとにかく書けるのと、声が良いのよ。それは否定できないと思うな。

 

 

 

そして恐らく2020年で1番聴かれたYOASOBI。「夜を駆ける」も良かったんだけど、あれはまぐれなのか?って疑念があって。でもこれ聴いて、あー本当に曲が書ける人なんだと納得。ボカロPの嫌な所(不自然な音階)は見事に薄まり、良い所(リズムが強くて自由な所)は伸び伸びと。声との出会いだね。出会いって大事だわ。合唱は使い古されてるけど、これを上手く使うのって難しいんだよ。

 

 

 

そして我が家でもかかりまくったBTS。たおが気に入ったのもあるけど、これは良く出来てる。ブルーノ・マーズ印のソウルポップで、新しさはないんだけど、この心地良さは永遠だと思います。三浦大知君にこんな曲を歌わせてみたいもんだ。

 

 

 

次は古き良き英国ポップを守るバンド、クークスがオーストリアのプロデューサー、フィロウズと組んだポップソング。緩くて、なんて事ない曲なんだけど、このムズムズするような甘酸っぱさは癖になります。

 

 

 

これも緩いポップなんだけど、ベースが強調されたアレンジとか、スネアがバシってくる感じは今の音。良い曲をなんとなく派手な人に歌わせた、モータウンのヒット工場的な匂いも。大人の手を感じます。

 

 

 

psymon spineは読み方もわからないくらい知らない、ブルックリンのバンド。barrieという女性ボーカルを迎えたと言われても、どんなバンドかもわからんからなあ。シンセを強調したバンドサウンド。シンプルなサウンドながらよく整理されてて感心。こんなポップ作りたい。これも緩いな(苦笑)

 

 

 

最後はキリン・ジェイ・カリナンというオーストラリア人。これはポールヤングのエブリタイムユーゴーアウェイを感じさせてツボにはまりました。

 

 

 

2020年の俺は完全に80'sだったという事が聞き直してわかりました。D4DJ仕事でずっとシンセの事を考えてた影響ですかね。まあルーツなんで、そりゃしょうがないか。

 

 

 

他にも沢山良い曲はあったねえ。Spotifyで新しい音楽探ってると、あっという間に時間が過ぎますよ。今年もそうやって俺の人生は過ぎていき、そのまま老いて死ぬのだと。そんな事を感じております。最近。そしてそれで良いかと。音楽人生。

2020年ベストアルバム〜邦楽編〜

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洋楽と邦楽を分ける事に異論反論あるでしょうけど、歌詞がわかる事で得られるものも重視してるので。英語詩の人達もいますが…。

今回も写真があるので9枚。

 

 

 

高橋徹也「怪物」

■THE NOBEMBERS「at the begining」

眉村ちあき「劇団オギャリズム」

岡村靖幸「操」

サニーデイ・サービス「いいね!」

■Bo Ningen「sudden fictions」

■藤井風「HELP EVER HURT NEVER」

■田中ヤコブ「おさきにどうぞ」

■米津玄師「STRAY SHEEP」

 

 

 

天才鬼才の同級生、高橋徹也。「夜を生きるもの」「ベッドタウン」という日本SSW史上に残る傑作が再発され、それに伴って全曲再現ライブをやった事でフラットになったのかな。闇夜に生きる人が「友よ、また会おう」というタイトルで締めるアルバムを作った衝撃。しかもオープンになった作風がしっくり来てる。そのタイトルが「怪物」。やっぱり高橋徹也

 

 

 

この時代にロックバンドでいる事はとても難しい。その難題を乗り越える事が出来たTHE NOMEMBERSの傑作。80'sポップを取り込んだ事で、良い具合に風通しが良くなった。そんなバンドのボーカル小林祐介を新たなパートナーに選んだブンブンの中野さんの感覚は完璧だと思う。

 

 

 

そしてSSWよりもアイドルの表現に強さを感じる事も多い時代に、トラックメイカーアイドルという肩書で現れた眉村ちあき。その皮膚感覚は正しい。でも中身は完全にSSWだよね。ただリズムに敏感で、パンチライン重視なのが今の人。「おばあちゃんがサイドスロー」には完全にやられました。

 

 

 

岡村ちゃんサニーデイのベテラン勢が老成する事なく、ピチピチの作品を作って来た事は嬉しい驚き。サニーデイはなんか突き抜けた感じあるなぁ。岡村ちゃんに至っては前のアルバムから全盛期を過ごしてる感じすらします。

 

 

 

そして邦楽に入れにくい英国をホームにするBO NINGENは、正しきオルタナティブバンド。僕は今年一気に評価をあげたGEZANよりこっちの方が好きです。どっちも良かったけれど。

 

 

 

そして話題の新星、藤井風。天才がまた出てきたなーって感じ。きっと米津玄師の後はこの人だろうとみんなが思った存在。ただ完成され過ぎてるのがちょっと気になる。伸びしろあるのかな?なんて。これ以上になったら本物中の本物だね。

 

 

 

そして表が藤井風なら裏はこの田中ヤコブ。このDTMなご時世に生音しか使わない潔さ。これ聞いて思ったのは、俺がデビュー当時やりたかったのはこういうだったなぁーって事。音がローファイの感覚で、バンドサウンドで、それでいてメロディーは人懐っこい。そこにキリンジ的なメロディーを挟み込むのが今の人だね。

 

 

 

そして今年も絶好調だった米津玄師。今のミュージックシーンの覇王。シングルの「感電」にはやられたなぁ。好きな人でも嫌いな人でも、米津玄師だとわかるメロディーというのは凄いと思う。僕は肯定派です。

 

 

 

他には君島大空、長谷川白紙、ゆうらん船、ラブリーサマーちゃん、羊文学、綿内克幸先輩ですかね。やっぱり聴くのは洋楽中心になってしまうので、それほど聴けてないとは思いますが、BTSの成功を見るまでもなく、英米のレベルだけが高い時代は終わった。色んな国に色んな音楽がある。そしてそれが届くのが素晴らしい。

 

 

 

そうは言っても我が家的にはたおの趣味で、ヒゲダン、king gnuあいみょん、NiziU、BTSの「dynamite」がよく流れてました。たおの歌でほとんどオリジナルは聴こえませんがね。たおリサイタル。笑

2020年ベストアルバム

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明けましておめでとうございます。2020年が完全に終わったので満を持してベストアルバム選出。洋楽編。

 

 

 

■kate NV「room for the moon」

■kelly lee owens「inner song」

perfume genius「set my heart on fire immdiately」

■sondre lerche「patience」

■the jaded hearts club「you've always been here」

■fleet foxes「shore」

■field music「making a new world」

■a girl called eddy「been around」

■haim「woman in music PT.Ⅲ」

 

 

 

写真の関係で9枚。上3枚は鉄板。どれも1番レベル。

 

 

 

ロシアのケイトNVは急に日本語出て来たり、どこの国かわからない音楽が繰り広げられます。打ち込みと優しい生音が上手にブレンドされてて、大貫妙子感が日本人以上に強い不思議だロシア人。可愛いポップ。傑作。

 

 

 

次のケリーリーオーウェンはほぼテクノなんだけど、とてもSSWを感じる不思議な作品。ケイトNVと合わせたこの2枚は、これからのSSWの形が詰まってると思います。

 

 

 

パフュームジーニアスはレディオヘッドをきちんと消化する事ができる世代代表。僕らの世代とその後ろ10年くらいの人達は、レディオヘッドの影響がデカ過ぎてなんだか妙に暗い音楽になってたりしたけど、この人達は神聖さが自然。今までも大好きだったけど、これが最高傑作じゃないかな。

 

 

 

そしてソンドレラルケは復活!って感じ。上品にネジレる事ができるのがこの人の真骨頂で、その感覚がついにバージョンアップされたように聴こえました。少年からやっと大人になったイメージ。もうだいぶおじさんのはずだけど。笑

 

 

 

ジェイデッドはミューズのマシューとか、ブラーのデーモンとか、マイケルケインとか、UKの大物バンドマン勢揃いでノーザンソウルのカバーをやるという企画盤。黒さをあんまり出さない英国人の黒い部分にスポットライトを当てて、個人的にツボでした。

 

 

 

フリートフォクシーズはアメリカンインディの大物感半端ない、どうだ!って感じの緻密で大胆で繊細な音楽。頑固親父の絶対外さないラーメン屋みたいなイメージ。職人感100%。

 

 

 

フィールドミュージックは1月10日リリースだし、ちょっと時期を外した感があるんだけど、一昨年一番気に入ったシングルが入ってるので選出。トーキングヘッズ丸出しなシングルが最高でした。

 

 

 

ガールコールドレディはニューウェーブが入ってない、古き良きポップスを真っ正面からやってて好感。とにかくグッドメロディーを追求してて心地良いです。

 

 

 

あと一枚はハイム。ルーツミュージックと新しさを両立させてるガールズバンド。これは地味に繰り返し聴いてましたね。しっくりくる。

 

 

 

この9枚がベストアルバム。いやー泣く泣く落とした人も沢山いますよ。テイラースウィフト、ルーファスウェインライト、サム・アドミン、チャイルディッシュガンビーノ、ウィルコ、ブライトアイズ、スフィアン、ローリングブラックアウツコースタルフィーバー、ブレイクミルズ、モンドコズモ、レモンツィッグス、ジョナサンブリー、ディープシーダイバー、ダンクロール、ベバドゥビー、1975、スカイウェイマン、デュアリパ、トラヴィス、ビリージョー辺りは余裕で4枚目以降と交換可能かな。明日聞いたら変わるレベル。

 

 

 

こんだけ良いアルバム聴けたから、昔毎週欠かさずやってたディスクレビュー復活させるかなぁ?なんて考えてます。紹介しきれないくらい沢山の音楽がある。新譜じゃない出会いもあるしね。

 

 

 

今年も沢山の音楽に出会えると思うとワクワクが止まらない!皆さんも充実のミュージックライフとなる事をお祈りして、新年のご挨拶に変えさせて頂きます。謹賀新年!

2019年のシングル

 

 

 

 

Spotify始めて一番良かったのが、アルバムじゃなくてシングルで聴く楽しさを味わえるようになった事。基本気になった曲は「新曲」っていうプレイリストに追加してて、飽きると消しています。しかし2019年を消されずに生き残ったシングルを紹介。

 

 

 

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second sweet/faux real

 

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heaven's basement(theme from 86'd)/neon indian

 

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only in a man's world/field music

 

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hello can you go/wooze

 

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if you just didn't do it/that dog

 

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heavy like the world/guided by voices

 

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北極/細野晴臣

 

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流動体について/小沢健二

 

 

 

 


最初の4曲は完全にエレポップ。もうエレポップに身体が反応して抗えないのよ。なんかシングルはエレポップばっかり探してた気がする。

最初の二曲は完全にニューロマンティック。次の二曲はトーキングヘッズ。こんな聴き方で良いのか?とも思うけど、本当に好きなんですよ。そんなのが。ニューウェーブ万歳!

 


そしてあの犬とガイデッドのオルタナベテラン組は全然大御所感がなくて良かった。何よりあの犬がまだやっていた事に喜び!

 


そして細野さんとオザケンはアルバムよりシングルのインパクトが強くてね。細野さんのこの曲は今年一番かなぁ。インストだけど。

そしてオザケンはライブの高揚感込み。あの夜は本当に魔法のような夜だったのよ。色んな意味で。アルバムも頭のシングル2曲が良すぎて、そればっかり聴いちゃう弊害が。良いシングルって中毒になるよね。

 


今年もシングルをチェックする毎日は変わらないかな。すっかりシングルの時代だしねえ。まあビートルズ以前に戻ったみたいなもんなのかな?それもまた楽しめてる自分がいます。はい。

 

 

 

ベストアルバム2019〜その3〜

 

 

いよいよベストアルバムも最終回。今まではミュージックシーンの流れみたいなものを意識しましたが、今回は個人的な事を。まずはこの3枚。

 

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「Ancestral Recall」/ christian scott atunde adjuah

 

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「love hurts」/ julian lage

 

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「cuz i love you」/ lizzo

 

 

僕は80年代ど真ん中世代で、ニューロマンティックに始まり、パンク、ニューウェーブ、マッドチェスター、ブリットポップオルタナ等、完全に「白い」世界を歩いて来ました。黒人音楽に影響を受けたイギリス人が好きっていうのはあっても、ブラックミュージックから微妙な距離を取って来て。憧れは強かったけどね。

それが少しずつ好きな黒人音楽が増えていきます。最初はロックに近いスライとかPファンク、プリンスに始まり、段々とマーヴィンゲイとかアルグリーンとか聴くようになり。

それでも決して踏み込まなかった音楽がありました。それはジャズ。どう聴いて良いか分からないのもあったけど、コードとかに疎い僕にはとにかく難しい音楽に思えて。

でもそこに現れたカマシワシントン。ハマった。まさにハマった。そこで僕の音楽にパラダイムシフトが起きます。ジャズって何ぞや?と俄然興味が出て。それでも聴けば聴くほどわからない。だって現代のジャズと語られる音楽は、僕にはKID A以降のレディオヘッドと同じ土俵の音楽にしか聴こえなくて。これはジャズで良いのかな?と思いながら聴く日々。

 


そんな中で今年好きになったジャズが2枚。christian scott とjulian lage。どっちもどういう人か全く知りません。前者はトランペット、後者はギターなのかな。どちらもジャズ門外漢の自分でも興奮するスリリングな音楽でした。ジャズ好きな人がどう思うかはわかりませんが。

 


そして黒人音楽で今年好きになったのが豊満ソウルのlizzoさん。さん付けで呼びたい。まあこれはプリンス臭に反応しただけかな。

他にもラファエルサディークとかo'jaysも良かったかな。あとソランジェ。あれはブラックミュージックというよりベッドルームミュージックだけどね。自分としては。

 


そして最後に紹介するのは、世の流れとか無視!な我が道を行く人達。この4枚。

 

 

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「見っけ」/ スピッツ

 

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wallop」/ !!!

 

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weezer(teal album)/ weezer

 

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「why hasn't everything already disappeared」/ deerhunter

 

 

 

スピッツは今年聴きまくりました。たおがスピッツマニアになったのでね。いやしかし聴けば聴くほど良いバンドですよ。マサムネ君のメロディーと歌詞、そして歌声にどうしても評価が行きがちですが、本当にバンドのアレンジが素晴らしい!間奏とかほとんど独立したコード進行なんだよねえ。フレーズの絡み、音の選択、スピッツでしかあり得ないグルーヴ、バンドの凄さを再確認。尊敬。

 


そして!!!はとにかく暴力的なまでに踊れる音楽。強靭なグルーヴとはまさにこの事。LCDサウンドシステムより好きかも。今回のアルバムなら。

 


またウィーザーは気恥ずかしいくらい大味な選曲を(TOTO!TFF!a-ha!)ひねりのないアレンジでカバーしたアルバム。でもこの曲群をウィーザーサウンドでやられたら気持ちよくなるのはしょうがないかなぁ。抗えない恥ずかしさ。本当良く聴いた。

 


そしてdeerhunterは時流のことなぞ何も気にせず、60年代マナーの不思議なサイケデリックミュージックを80年代の音を参照しながら仕上げた孤高のアルバム。この人達の食えなさは本物。最近のルックスとか凄くなってるしなぁ。正直この感じはフレーミングリップスに期待してたもので、これをやってくれないフレーミングが歯痒くてしょうがない。もう薬やりすぎだよ。あれは。ってこの人もそこは一緒か。笑

 


とこんな感じで選んだ2019年の20枚。他にも沢山良い音楽があったけどねえ。もう聴ききれない。これ以上音楽はいらないのかな?って不安になるくらい。でもそれでも新しい音楽を求めてる自分がいます。やっぱり名作は好きだけど、今生まれて来た音楽には違う魅力がある。時代の空気を沢山吸った、時代と共振するような音楽。そんな音楽を今年も探し続けたい。僕も作る人ですけど、根っこはハードコアなリスナー。そこは変わらずにいたいなと思う年初めであります。

 


今年も皆さん音楽を愉しみましょう!みんなが聞いてる音楽参考にしてますので!

ベストアルバム2019〜その2〜

 

 

 

 

 

今回紹介するのはサウンドを追求する人達。前回はオーソドックスなバンドサウンドが逆に今の時代は貴重でって話でしたが、そんなバンドサウンドをさらにバージョンアップすべく奮闘する人達をまず4組。

 

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「jaime」/ brittany howard

 

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「ode to joy」/ wilco

 

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「violet street」/ local natives

 

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「it's so nice!」/ noel wells

 


britany howardはそんな流れの急先鋒。10年代最高のアルバムを作ったアラバマシェイクスのボーカリストですから期待するのは当たり前ですけど、期待を裏切りません!オーソドックスなブルース流れのロックなんだけど、音像がストレンジ。これぞ現代のアメリカインディー。アラバマシェイクスと比べるとソロなので、バンド感が薄く、そこは好みかなぁ。僕はバンドなのにこんな音?っていうのが好きです。

 


そんな流れを作った張本人とも言えるwilcoは今回も充実の作品。地味目な傑作。玄人受けって感じかな。ナショナルとかも良かったし、アメリカインディーは充実の時期を迎えてますね。

 


そしてlocal nativesはそんな中でレディオヘッド流れの音を聞かせる。バンドでありながらサウンドも凝ってて好きですね。もうアメリカとかイギリスとかの分け方は意味を為さない感じだよね。イギリス感のあるロックバンドはだいたいアメリカにいます。イギリスにはほとんどバンドがいない。苦笑

 


そして今年は女性のソロシンガーの作品が充実しまくりで、その中で一番気に入ったのがnoel wells。どこの人かも全く知らんけど。

オーソドックスなギターやらの伴奏で作られるシンガーソングライターアルバムなんだけど、サウンドが必ず幻想的でサイケデリック。曲も良いし、声も良し。でもこの形のアーティストは本当に多いので、ここから抜き出るのは大変かも。

 


そして現代の王道となるベッドルームミュージックを聴かせた新星と、その流れを理解した達者なベテランが次の三枚。

 

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「When We All Fall Asleep, Where Do We Go?」/ billie eilish

 

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「hyperspace」/ beck

 

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「cherish」/ KIRINJI

 


2019年の顔とも言えるbilly eilishは面白かったね。音の選択とフレーズの面白さ、そして声と言葉。世界中に広がっているベッドルームミュージックで頭角を表すには、この4つの要素なんだなと思った。特に耳に残るフレーズ。あ、あとキャラクターか。スター性。この人は持ってたね。

 


そして賛否両論あるのがbeck。前回のアルバムでも振り切ってたポップ寄りの音を更に振り切って来た。それをあんたがやらなくてもって人と、そこでアクセル踏み込むのがbeck!って人に分かれてるのかな。僕は後者。ブルース感がないのはやっぱり寂しいけど、80年代育ちには抗えない魅力。

 


そして一番ビックリしたのがKIRINJI。もう評価も固まってるし、安心のサウンドを持ってるのに、ダンスミュージックに張り切った作品を作り上げて来た勇気と冒険心に拍手。しかもこれがオリジナルでかっこいい!スタジオマジックを知り尽くした人が作るベッドルームミュージック。これは現在のポップミュージックの理想かもしれない。

ベストアルバム2019〜その1〜

 

 

年が明けたらいつも決めるベストアルバム。2019年はSpotifyのお陰で沢山の音がに出会えて充実の年でした。自分の音楽もその仲間に入れたことは単純に嬉しかったです。まあ色々考える事はあるんだけどさ。

 


さて今年は傾向別に紹介したいです。

 


まず1つ今の流れにあるのは、これだけDTMと言われる自宅録音、ベッドルームミュージックが浸透すると、逆にスタジオで録音した音楽の特別感が際立つなぁーというのが思ったこと。

 

 

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「better oblivion community center」/ better oblivion community center

 

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「beware of the dogs」/ stella donelly

 

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「gold past life」/ fruit bats

 

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「forever turned around」/ whitney

 

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「gallipoli」/ beirut

 

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「father of the bride」/ vampire weekend

 

 

 

 

この6枚はそれぞれがそれぞれの立場で丁寧に良い音というのを追求して使ったアルバム。全部がオーソドックスな音作りというのが特徴かな。

 


その中でブライトアイズのコナーが参加したユニット、better oblivion〜は良い音と元々ローファイの人らしい粗い音作りが上手くハマってた。シングルだとエレポップみたいな事したり、少しオーソドックスからはみ出す塩梅が最高。今年のベストアルバムはこれかなぁ。

 


stella donellyはインディーに振り切った音作りで、もう音から可愛い。顔見る前から可愛い。顔も可愛いのに。ある意味インディーから一歩も出ない、昔からギターポップ近辺の音楽を愛して来た人を裏切らない音。幾つになってもやめられない音楽。

 


そして中堅のfruts bats、新人のwhitneyは完璧オーソドックス。もはやいつの時代のバンドかわからないくらいだけど、それでも今の時代だとある意味の古さが個性的に感じられる。というかオーソドックスなバンドアレンジは永遠ですな。

 


そして元々の音楽が独特なbeirutとvampire weekendはいつも通りの高品位な音。ただvampire weekendに関してはインディー感はほぼ無くなったかな。前は良い意味でインチキエスノポップだったけど、本気のエスノポップを目指した感じ。トーキングヘッズだったのに、ポールサイモンになったような。それが寂しくもあるかなぁ。

 


昔は王道だった人達が、今ではとてもアザーサイドの音楽になったのが2019年。でもそんな音楽がまだまだ生きているのは嬉しいね。自分も今度アルバム作る時は生音にしたい。スタジオが恋しいよ。