レビュー
新年になってからいつも前年のベストアルバムを選んでます。いつもならすぐ決まるんですけど今回は迷ったー。良いアルバムは多かったんですけど、これ!というのがなくて。なので10枚はとても厳しかった。この10枚と同じくらいだなぁーって思うのはあと15枚…
今やフランスを代表するバンド、フェニックスの新作。 とにかく気持ち良ければ良いだろ?っていう軟派なスタイルが持ち味で、いつもスウィートな甘ったるいメロディーをその時々に旬なサウンドに乗せてくる。まあ毎回毎回スタイリッシュ。でも前作は少し頭で…
アメリカインディー界の良心、スプーンのニューアルバム。 デスキャブ、モデストマウス、ディアハンター、ナショナル、シンズといったバンドによって攻勢を極めたアメリカインディーバンドシーンは今も活発に動いてますが、チャート的なところでは難しい時代…
ジザメリの新譜がまた聴ける時が来るなんて!19年振りですよ。前は90年代かい。しかし何も変わらないように見えるジザメリですが、ちゃんも進化もしております。確かに曲はいつだって甘美なトロトロメロディーですが、サウンドは初期のスピーカーぶっ壊れた…
サイモン&ガーファンクル時代から芳醇な音楽、音作りの人でしたが、ソロになってからのポールサイモンの音楽的な探究心にはさらに頭が下がります。それはこの昨年発表した最新アルバムでも顕著でした。もう完全におじいちゃんのポールサイモンが、さらにおじ…
ブライトアイズのコナーオバーストの新作。元々はローファイの世界にいた人ですが、キャリアを重ねるごとにオーソドックスな音にはなって、最近はルーツ志向が顕著な音に。でも正直ブライトアイズ名義からソロ名義になって、何か零れ落ちたものがあるのかな…
これをパワーポップの原型と言ってよいのかな?バッドフィンガーの名盤。ポールが曲を書いて、アップルからリリースしてることもあり、ビートルズの弟分とされてるし、確かにビートルズ色はあるけれど、どっちかと言えばポールの弟分だよね。この音楽。ジョ…
好きな日本の女性シンガーソングライターと言われて思い浮かぶのは、チャラさんや平岡恵子さん、湯川潮音さん、伊藤サチコちゃんとか色々いますが、その中で特別な位置を占めるのがこの小島麻由美さん。この人の音楽の魅力を説明するのは難しい。キャバレー…
今日は音楽でも小説でもなく、対談集。中島らもさんといしいしんじさんの対談。いしいさんの「ブランコ乗り」「麦踏みクーツェ」「トリツカレ男」の三冊を読んで完全にいしいしんじ文学のトリコになっていました。そしてどんな人か知りたくてブログを見に行…
90年代の音楽にどっぷり浸かった僕ですが、あの時代の面白いところは、CDの再発ブームで、とにかく色んな時代や色んな種類の音楽が並列に並びだして、まさにごった煮の音楽が溢れまくったこと。そしてその中でも一番わけのわからんものだなぁーと思ったのだ…
最近作家仕事のイメージ作りのために久しぶりにボウイを聴いた。初めて出会ったボウイはこのアルバムだし、コピーした曲もたくさんあるから、だいたいわかってるつもりだったけど、今聴くととても新鮮で。布袋さんのギターがとにかくキレキレ。かなりエフェ…
最初に影響を受けて、しかも今でも大好きでむしろどんどんさらに好きになってるアルバムがこちら。ティアーズフォーフィアーズの2枚目。「SHOUT」ではじまる世界観にまずノックアウト。重厚で、でもどこかロマンティックで。そしてルールザワールドではちょ…
英国音楽の良さというのは、アメリカのような土着の音楽というよりも、どこかから持ってきた音楽を加工して、磨き上げて、さらには別のものも足してオリジナルにするところ。しかもそれを品良くポップに仕上げるのに真骨頂がある。それはビートルズを筆頭に…
キングオブシューゲイザーとして君臨するクライフの6枚目。シューゲイズマナーに乗っ取ったいつものサウンドを聴かせるも、今回のギターサウンドはファズ感が強くて、そこに新しいドラマーのタツさんの前のめりなドラムが相まって、ロックンロールバンドの姿…
DQSのドンにしてセロファンやカスタネッツ、QUBE(再始動希望!!)等々豊富なキャリアを持つドラマーの溝渕ケンイチロウことケンさんが新作をドロップ。もはやシンガーソングライターとしか呼べない存在に変わり、福山に拠点を移しても尚精力的に活…
イギリスに現れたレトロインディーポップグループ、ラッキーソウルの1枚目。60年代のガールズグループをモチーフにするというのはもう完全に手垢にまみれた手法なわけです。フィルスペクターリスペクトで豪華なサウンドプロダクションを施し、サウンドを彩…
2年の活動を経て、ついにリリースされるthe MADRASの1stシングル。伝説のバンド、チューインガムウィークエンドの橋本さんが立ち上げた新バンド。すべての曲が夏の終わりの陽炎のような、追いかけたら消えてしまうような儚さがある。それは歌詞にも顕著で、…
90年台USパワーポップを代表するギターポップバンドのセカンド。まあ所謂名盤ってやつですね。あの頃音楽にハマってたやつはみんな聴いてたな。音楽を小難しく考えて袋小路にハマった時にはこれを聴くと良い。何も特別なことはしてない。ギター、ベース、ド…
ナンバーガール、ザゼンボーイズの向井秀徳と、METAFIVEでも大活躍のLEO今井のユニット、Kimonosの唯一のアルバム。奇才×奇才がぶつかって、エクストリームなものが出来るのかと思ったら意外にポップです。基本はニューウェーブ。そこにダブ感のある音像の遊…
僕はバンドブーム世代で、ボウイ、ブルーハーツは勿論、ジュンスカ、ジギー、De-LAX、カステラとか色んなバンドを聴いてました。その中で異彩を放っており、強烈な印象に残ってるバンドがこのスーパーバッド。その当時の僕は中学生か高校生になりたての頃だ…
とても不思議なアメリカのシンガーソングライターアルバム。この人は一度リタイアした後にまた音楽を作り始め、50近くでブレイクした遅咲きであること、そして何よりゲイであることが特徴的。このゲイの美学はそこかしこに感じます。サウンドは本当に雑多で…
ベンリーには正直特別なものはないと思う。歌はまあまあ、作曲の才能もまあまあだ。顔はちょっと残念。でも普通の男性が、真鍮に音楽に向き合って、丁寧に音楽を作り続けることで、こんなに素晴らしい音楽が作れるということを教えてくれる、とても夢のある…
昨年アルバムにはまりまくって、へヴィローテーションしたバンドですが、昨年はもう1枚ミニアルバムを出してました。それがこのアルバム。まあ特に1枚目と変わったところは特にないんですが、相変わらずのハイクオリティ。でもやっぱり好きなのはLEO今井の…
もう僕が語る必要もない売れっ子のブルーノマーズを。もう今やバカ売れキングの人ですが、いつのタイミングでこの派手なスウィッチは入ったんだろう?とも思います。マイケル成分は最初から濃厚だったけど、前はもうちょっとシンガーソングライター寄りのイ…
僕の好きな女性アーティストの代表格、スザンヌヴェガの昨年出したアルバムをレビュー。彼女自身が2011年にオフブローウェイで女性作家カースン・マッカラーズの生涯を演じており、その経験から生まれたアルバム。舞台に影響を受けたからか、少しクラシカル…
今週金曜日に元チューインガムウィークエンドで、現the MADRASの橋本孝志さんとのデュオで出演してくれる近藤さんの最新アルバムを紹介。僕はピールアウト時代からの近藤さんのリスナーなので、近藤さんのヒリヒリしたメロディーや言葉、その畳み掛けるよう…
必ず新年になってから選出することにしてますベストアルバム。2016年もたくさんの音楽を聴いたので、なかなかに頭を悩ませて、12月は今年リリースのアルバムばかりを聴いてましたよ。今年は豊作でしょう!10枚に絞りました! 1.「The Hope Six Demolition Pr…
遅ればせながら沖野さんの新作を。なんとPAVELのミッキーがドラムで参加!共同プロデュースにプレクトラムのたいちゃん!あのヴィーナスペーターの沖野さんがいつの間にか身近に思えるなんて、まったく信じられん。大人のマッドチェスターというのはこういう…
昨日はUK縛りだったので、今日はアメリカものを。所謂アメリカーナの系譜の、伝統に乗っ取ったサウンドとメロディーを、瑞々しい演奏で聴かせるバンド。といってもほとんど情報ないのでどういう人達かはまったくわかりません。いやしかしアメリカーナのミュ…
絶倫ニュースで世間を賑わし、そのタイミングでニューアルバムをリリースする現役バリバリなおじいちゃんロックンロールバンド、ロックンロールの王様、ストーンズはやっぱり凄かった。回のアルバムはどっぷりブルース。もう好きなことやらせてもらうよ!と…