「Ritual De Lo Habitual」/Jane's Addiction

90年代の音楽にどっぷり浸かった僕ですが、あの時代の面白いところは、CDの再発ブームで、とにかく色んな時代や色んな種類の音楽が並列に並びだして、まさにごった煮の音楽が溢れまくったこと。そしてその中でも一番わけのわからんものだなぁーと思ったのだ…

「BEAT EMOTION」/BOOWY

最近作家仕事のイメージ作りのために久しぶりにボウイを聴いた。初めて出会ったボウイはこのアルバムだし、コピーした曲もたくさんあるから、だいたいわかってるつもりだったけど、今聴くととても新鮮で。布袋さんのギターがとにかくキレキレ。かなりエフェ…

「Songs From The Big Chair」/Tears For Fears

最初に影響を受けて、しかも今でも大好きでむしろどんどんさらに好きになってるアルバムがこちら。ティアーズフォーフィアーズの2枚目。「SHOUT」ではじまる世界観にまずノックアウト。重厚で、でもどこかロマンティックで。そしてルールザワールドではちょ…

「Casanova」/The Divine Comedy

英国音楽の良さというのは、アメリカのような土着の音楽というよりも、どこかから持ってきた音楽を加工して、磨き上げて、さらには別のものも足してオリジナルにするところ。しかもそれを品良くポップに仕上げるのに真骨頂がある。それはビートルズを筆頭に…

「HATE ME」/cruyff in the bedroom

キングオブシューゲイザーとして君臨するクライフの6枚目。シューゲイズマナーに乗っ取ったいつものサウンドを聴かせるも、今回のギターサウンドはファズ感が強くて、そこに新しいドラマーのタツさんの前のめりなドラムが相まって、ロックンロールバンドの姿…

「公式ホームページ開設!!」

ライブを翌日に控え、まがいもののホームページを蹴散らすために、公式ホームページ作りましたよ!!初めて自分で作りました!!ほとんど田村君の写真におんぶに抱っこのページですけど。https://egawahiroshi.wixsite.com/hiroshiegawaPAVELのページを作る…

「foundation」/溝渕ケンイチロウ

DQSのドンにしてセロファンやカスタネッツ、QUBE(再始動希望!!)等々豊富なキャリアを持つドラマーの溝渕ケンイチロウことケンさんが新作をドロップ。もはやシンガーソングライターとしか呼べない存在に変わり、福山に拠点を移しても尚精力的に活…

「The Great Unwanted」/Lucky Soul

イギリスに現れたレトロインディーポップグループ、ラッキーソウルの1枚目。60年代のガールズグループをモチーフにするというのはもう完全に手垢にまみれた手法なわけです。フィルスペクターリスペクトで豪華なサウンドプロダクションを施し、サウンドを彩…

「DAYDREAMER」/the MADRAS

2年の活動を経て、ついにリリースされるthe MADRASの1stシングル。伝説のバンド、チューインガムウィークエンドの橋本さんが立ち上げた新バンド。すべての曲が夏の終わりの陽炎のような、追いかけたら消えてしまうような儚さがある。それは歌詞にも顕著で、…

「Teenage Symphonies to God」/Velvet Crush

90年台USパワーポップを代表するギターポップバンドのセカンド。まあ所謂名盤ってやつですね。あの頃音楽にハマってたやつはみんな聴いてたな。音楽を小難しく考えて袋小路にハマった時にはこれを聴くと良い。何も特別なことはしてない。ギター、ベース、ド…

「Kimonos」/Kimonos

ナンバーガール、ザゼンボーイズの向井秀徳と、METAFIVEでも大活躍のLEO今井のユニット、Kimonosの唯一のアルバム。奇才×奇才がぶつかって、エクストリームなものが出来るのかと思ったら意外にポップです。基本はニューウェーブ。そこにダブ感のある音像の遊…

「Super Bad」/Super Bad

僕はバンドブーム世代で、ボウイ、ブルーハーツは勿論、ジュンスカ、ジギー、De-LAX、カステラとか色んなバンドを聴いてました。その中で異彩を放っており、強烈な印象に残ってるバンドがこのスーパーバッド。その当時の僕は中学生か高校生になりたての頃だ…

「Grey Tickles,Black Pressure」/John Grant

とても不思議なアメリカのシンガーソングライターアルバム。この人は一度リタイアした後にまた音楽を作り始め、50近くでブレイクした遅咲きであること、そして何よりゲイであることが特徴的。このゲイの美学はそこかしこに感じます。サウンドは本当に雑多で…

「Awaik Is New Sleep」/Ben Lee

ベンリーには正直特別なものはないと思う。歌はまあまあ、作曲の才能もまあまあだ。顔はちょっと残念。でも普通の男性が、真鍮に音楽に向き合って、丁寧に音楽を作り続けることで、こんなに素晴らしい音楽が作れるということを教えてくれる、とても夢のある…

「METAHALF」/METAFIVE

昨年アルバムにはまりまくって、へヴィローテーションしたバンドですが、昨年はもう1枚ミニアルバムを出してました。それがこのアルバム。まあ特に1枚目と変わったところは特にないんですが、相変わらずのハイクオリティ。でもやっぱり好きなのはLEO今井の…

「24K Magic」/Bruno Mars

もう僕が語る必要もない売れっ子のブルーノマーズを。もう今やバカ売れキングの人ですが、いつのタイミングでこの派手なスウィッチは入ったんだろう?とも思います。マイケル成分は最初から濃厚だったけど、前はもうちょっとシンガーソングライター寄りのイ…

「Lover, Beloved: Songs From an Evening With Carson McCullers」/Suzanne Vega

僕の好きな女性アーティストの代表格、スザンヌヴェガの昨年出したアルバムをレビュー。彼女自身が2011年にオフブローウェイで女性作家カースン・マッカラーズの生涯を演じており、その経験から生まれたアルバム。舞台に影響を受けたからか、少しクラシカル…

「GO!」/近藤智洋

今週金曜日に元チューインガムウィークエンドで、現the MADRASの橋本孝志さんとのデュオで出演してくれる近藤さんの最新アルバムを紹介。僕はピールアウト時代からの近藤さんのリスナーなので、近藤さんのヒリヒリしたメロディーや言葉、その畳み掛けるよう…

[レビュー「Is And Always Was」/Daniel Johnston

ローファイの世界の神様のようなダニエルジョンストンのアルバムを。僕はダニエルジョンストンの熱心なリスナーではないけれど、その朴訥としながらも、真摯な音楽には敬意を抱いてました。そんなローファイの世界の人が、まあヒットチャートの常連と言うタ…

「2016エガワヒロシ的ベストアルバム」

必ず新年になってから選出することにしてますベストアルバム。2016年もたくさんの音楽を聴いたので、なかなかに頭を悩ませて、12月は今年リリースのアルバムばかりを聴いてましたよ。今年は豊作でしょう!10枚に絞りました! 1.「The Hope Six Demolition Pr…

「F-A-R」/沖野俊太郎

遅ればせながら沖野さんの新作を。なんとPAVELのミッキーがドラムで参加!共同プロデュースにプレクトラムのたいちゃん!あのヴィーナスペーターの沖野さんがいつの間にか身近に思えるなんて、まったく信じられん。大人のマッドチェスターというのはこういう…

「Heart Like a Levee」/Hiss Golden Messenger

昨日はUK縛りだったので、今日はアメリカものを。所謂アメリカーナの系譜の、伝統に乗っ取ったサウンドとメロディーを、瑞々しい演奏で聴かせるバンド。といってもほとんど情報ないのでどういう人達かはまったくわかりません。いやしかしアメリカーナのミュ…

「Blie&Lonesome」/The Rolling Stones

絶倫ニュースで世間を賑わし、そのタイミングでニューアルバムをリリースする現役バリバリなおじいちゃんロックンロールバンド、ロックンロールの王様、ストーンズはやっぱり凄かった。回のアルバムはどっぷりブルース。もう好きなことやらせてもらうよ!と…

「PILLAR OF LIGHT」/BABAGANOUJ

ギターポップが好きです。革新性なんて無くて良いし、良いメロディーと人懐っこいグルーヴがそこにあれば良い。ロッキンなやつでもポップなやつでも、へなへななローファイなやつでも良い。そんな中で出会ったのがこのオーストラリアの女二人男一人のバンド…

「The Last Days of Oakland」/Fantastic Negrito

最近、音楽におけるプロダクションの進化が凄すぎて、少し食傷気味になったからか、ブルーズやジャズといった伝統的な音楽に注目が集まってます。日本だと音頭とか民謡ね。土着なもの。その中で出会ったブルーズアルバムがこのファンタスティックネグリート…

「Rain Tree Crow」/Rain Tree Crow

ジャパンの実質1回こっきりの再結成アルバム。ミックカーンも亡くなっちゃったから、もう再結成はないんだね。寂しいなぁ。ジャパンは本当に過小評価されてると思う。レディオヘッドはジャパンがいなかったら出てこなかったと思ってるし、ジェイムスブレイ…

「The Catastrophist」/Tortoise

音響派という名前は彼らの音を表すために作られたともいえる、音響派の始祖、トータスのニューアルバム。音ひとつひとつの粒立ちが良く、その中で空間的な音遊び、音のアートワークが繰り広げられるのが特徴の音楽なので、音楽を作る人はその機微に熱狂して…

「Ash&Ice」/KILLS

良い音楽の要素の一つに、伝統を継承しているかというのがあります。勿論、過去をぶった切るようなニューウェーブも大好きですが、それでも過去の音楽をたらふく聴いて、その中から受け継ぐものを選別することが大事だと思うのです。その点、このキルズとい…

「醒めない」/スピッツ

スピッツは本当に何も変わらないんだなぁーってことがわかる一枚。もう50歳を迎えようかって人たちが、20代の頃と変わらないキラメキを保つってどういうことか。そして今回も人がやらない言葉を混ぜたりする術が秀逸。「コグマコグマ」って(笑)最高だよね…

「教団X」/中村文則

久しぶりに小説のレビュー。ピースの又吉やら西加奈子やら人気作家も大絶賛の小説がこの教団X。基本中村文則さんの小説は暗いので、なかなか読み始める時に覚悟がいるのですが、この小説は暗いながらもそれを超える力強さがあって、グイグイ引き込まれます。…