#24「潜水」

金髪刺青ギタリストにしてメランコリックな写真家の田村直希君とのコラボレーション。24回目。


「潜水」


息を止めて潜るんだ

苦しくなんかないよ

ゆっくりゆっくり潜ればいい

手足がしびれて、意識が遠くなったら

力をゆっくり抜けばいい

そのうちどこかを漂って

この街のどこかに辿り着く

そこが君のいるべき場所

さあ息をしてごらん


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#23「かくれんぼ」

金髪刺青ギタリストにしてメランコリックな写真家の田村直希君とのコラボレーション。23回目。


「かくれんぼ」



そこに隠れているんでしょ?

さあ、早く出ておいでよ

喉もカラカラに渇いているから

君とビールでも飲みたいんだよ

それでも姿を現さない君に

僕がうんざりしているのがわかるかい?

もういい加減待ちくたびれたよ

さっきから呼んでいるのに

君はちっとも出て来やしない

雨まで降ってきたのに

それでもまだ出て来ないつもりなんだね

しょうがないから僕は待つよ

いつまでも、いつまでも君を待つよ

ずぶ濡れのまま僕は待つよ

僕にできることはそれしかないしね

たとえそこに君がいないとしても

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#22「ミライ」

金髪刺青ギタリストにしてメランコリックな写真家の田村直希君とのコラボレーション。22回目。久しぶりだな。


「ミライ」



とても静かな夕暮れ。

聞こえてくるのは僕の息使いだけ。

ベッドから見える風景が、

僕の頭を麻痺させる。

痛くも痒くもありゃしない。

何も感じることもない。

すべてが止まった世界で、

すべての時間が溶け出していく。

ぐちゃぐちゃにかき混ぜられたスープみたいに。

油の流れ込んだ水溜りみたいに。

赤い夕焼けがきれいだからって、

僕は泣いたりしないんだ。

昨日も明日も明後日も。

どんなミライが待っていたとしても。


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#21 「水底」

金髪刺青ギタリストにして写真家の田村君とのコラボレーション。すげー久しぶり。




「水底」


どこまでもキレイな空が

君の住む街まで続いているのなら

それはきっと君が幸せな印

それを祝福できない自分なんて

太陽の裏側が一番合ってるんだろう

それにしても蒼い空だね

まるで水底にいるみたいだ

僕はいつまでもこの水底で

この風景を見上げているんだろう

酸素ボンベを抱えながら

ニセモノの酸素ボンベを


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#20「マボロシ」

金髪刺青ギタリストにして写真家の田村君とのコラボレーション20回目。



マボロシ


君のマボロシを見たよ

とても淡くて、透明な君を

抱きしめようと前に出たら

もうそこにはいなかったんだ

夕暮れの親切なプレゼントは

今の僕には苦すぎる

零れ落ちた僕の気持ちは

水面に映る観覧車と同化して

とても深いところに沈んでいったんだ


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#19 夕暮れ

金髪刺青ギタリストにして写真家の田村君とのコラボレーション19回目。



「夕暮れ」


夕暮れが明日への入り口だとしたら

僕はその先が恐くてしょうがないんだ

夕暮れが今日の行き止まりだとしたら

僕はどこにも行くことができないんだ

今日も街は紅く染まり

僕に問いかける

僕はただ、君の笑顔が見ていたいだけなのに


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「森の向こう側」

金髪刺青ギタリストにして写真家の田村君とのコラボレーション18回目。




「森の向こう側」


森の向こう側は恐いから、行っちゃだめっていつも言われてた。

森の向こう側を見つめる僕を見て、母はいつもそう言った。

そんな時の母親の声はいつも優しかった。

初めて森の向こう側へたどり着いたとき、

思い出したのはそんな母親の声だった。

どうしてこんなところまで来ちゃったんだろう。

僕には到底想像も出来ない大きな力が、

僕をこの場所に導いた。

空を見上げると薄暗い空。

とても薄暗い空が、僕に呟いた。

「ようこそ。そしてこれからもよろしくな。」

少し湿った空気が、僕にまとわりついた。


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