お気に入りのセーター


お気に入りのセーターに穴が開いた。もう10年以上着てるんだからしょうがないけど、本当に良く着た茶色いセーター。

12年前、26歳の僕はお金もなく実家に戻って暮らしてました。離婚して出戻った僕は、お金をすべて前の奥さんに渡したので貧乏極まりなく。全財産1000円なかった。まあ実家だからご飯は食べれるのだけど、バイトに行くお金もないので、CDを売りに行って、そのお金で日雇いのバイトに行って暮らしてた。父親も口利いてくれなかったなぁ。

前の奥さんはどんどんモノを捨てる人だったので、お気に入りのジャケットや、お気に入りのセーターが次の年、断りもなくないなんてことはざらで。僕が集めた音楽ビデオがジザメリとINXSを残して(なんという取り合わせ)全部捨てられていたこともあった。そんな生活をしていたので、当然服もあんまりなくて。

そんなある日のセール時期、ふと原宿を散歩していた僕がたまたま入ったビームスで見つけたのがこのセーター。とても機能的で、毛玉も出来ないし、色もボクの好きな色で。値段はセールだということもあり安かったんだけど、当時の僕にはとても高くて。でもなぜか買ったんだよねぇ。なんだったんだろう?まあそれで10年以上の付き合いになったんだけど。穴が開いたけどまだもう少し着たいな。穴ぐらいねぇ。グランジだよグランジ

このセーターを買った後くらいに、今の嫁に出会い、現在の生活に繋がる流れが始まった気がします。その先にはたおがいたんだな。そんな頃を思い出させるセーター。

お気に入りのセーターがある冬は、外に出るのもいやじゃない。たおにもいつか可愛いセーターを買ってあげよう。それまでは僕が暖めてあげよう。嫁と一緒に。