「Nonsuch」/XTC


XTCはほとんど全部好きなので、どれが一番というのは難しいんですが、他のアルバムにはない魅力が出た、特別な1枚がこのアルバム。単純なコードリフで始まり、ブルースハープが鳴り響く、渋谷陽一がブルーススプリングスティーンになぞらえたオープニング。これに代表されるようにとにかくシンプル。XTCの代名詞であるひねりが少ない。でも、その少ないひねりが的確な場所で出てくるもんだから、思わずうまい!とひざを叩いちゃう。ベテランシェフが大衆食を自分らしい隠し味を効かせて作ったみたいな。これぞベテランの味。真正面から作ってもいい曲なんだよねぇ。それが一番だと思う。