ガラクタの宝石箱

うちの母親は少しだけ変わった人で、最近こそやらなくなったけど、よくゴミ捨て場から物を拾ってきては、それを再利用していろんなものを作ってました。ゴミを拾ってくるなんて!と良く思ってましたけど、まだ使えるものだったりしますからね。ある意味エコだったのかな。

それは僕にも、たおにも受け継がれていて、僕は昔、渋谷の裏通りに捨てられてたマネキンを持って帰り、ライブの時にステージに並べたり、色を塗ってオブジェにしたりしてました。雑誌の気に入った写真も切り取って、それを色々貼り付けてコラージュしたりもしたな。たおも今はとにかく親が捨てるものを常に狙っていて、すぐそれ使う!とかっぱらって行き、それに色を塗ったり、シールを張ったり、切り刻んだりして毎日何かを作ってます。

そんなガラクタを集めて何かを作る感覚は僕の音楽の中にもあり。まあ元々僕の楽器の力量がないこともありますが、少しアマチュア臭いというか、ねじれたポンコツ気味の音を重ねて、何か光のあるものを作る感覚が僕の中にあります。歌もギターもベースも微妙だけど、全部合わさるとかっこいい!みたいな。昔よくインタビューで僕の音楽は一流半の音を集めた総合芸術なんです、なんて言ってたな。

そんなガラクタコラージュ系の最高峰にいるのがベック。まあベックは今となっては高級な音を集めた音楽もやってますけど、入り口はまさにガラクタミュージック。おじいちゃんが小さい時にガラクタでかっこいいオブジェを作ってくれたのが今の原点、というベックの話が僕はとても好きです。

この考え方のいいところは、すぐに始められるところ。今手の中にあるもので音楽を作るので、この技術を習得してからとか、この機材を買ってからとか考える必要がない。昔友達にユニットやろう!と持ちかけられて、サンプラー買ったらやろうって言われて気分が萎えたことを思い出します。技術より何より情熱が先走って転がるような、情熱でグルーヴするような、そんな音楽がとても好きです。43歳といいおじさんになってもその感覚は変わらない。

今日はスタジオで色々音遊びします。音楽って楽しいねぇ。楽器っていいよねぇ。

ベックはやっぱりかっこいいな。またライブで来ないかな。