エルレガーデンで一度トップに立った細見さんが組んだバンドということで、最初から注目を集めてましたが、このバンドの進化には本当に目を見張るものがある。
だいたいエルレガーデンのようなわかりやすい音楽をやっていたアーティストは、新しくプロジェクトを始めると、やたら音楽を深くしたがる傾向がある。このアルバムもプログレッシブなサウンドの傾向もあり、深化しているのは間違いないんだけど、自分の持ち味のメロディーを少しも削ることなくその音楽を作り上げたのが素晴らしい。こんなにはっきりしたメロディーを書ける才能を閉じたらもったいない。
ただ、トータス周辺を参考にしたようなすべての音が並列に聞こえるような、サウンドと歌を同列に扱うミックスが、センスの良さを感じさせる反面、やっぱりこの強いメロディーは真ん中に置くべきじゃない？という気もしちゃう。まあこれは僕の趣味の話なんだけれど。まあそれくらい魅力的なメロディー。
この先もこのバンドの音が聴いてみたいと思わせる素晴らしいアルバム。これだけベテランが集まっても、まだ伸びシロを感じるなんて素晴らしい。僕は正直エアジャム世代ではなく、パンクという言葉のとらえ方も今とは違う世代だけど、そのシーンの真ん中から出てきたこのバンドに強いシンパシーを感じる。これが世代を超える音楽と言うのかな？本当素晴らしいバンドだと思います。
