「Wildflowers」/The Avalanches

オーストラリアのサンプリングマッドネス集団、アヴァランチーズの2作目。1作目何年前だ?10年じゃきかないよね?

ただ待たされた甲斐はあるよね。なんだろう?このマジカルな響き。開放的で、ポップだけど、中は入り組んだ万華鏡で、これがどのように出来ているのかはまったくわからない。特別な音楽っていうのはこういうことを言うんだなぁ。

これはまたサンプリングだけで出来てるのかな?普通の楽器を弾くミュージシャンではこれは作れない気がする。曲間も含め、いろんなものがシームレスに繋がってて、でもツギハギもそこかしこに見えてて、でもそれさえも意識的と言うか、愛すべきところというか。なんなの?この愛されるDJ感。

そしてもう本当の意味で国も何もないごった煮で闇鍋なくらい複雑怪奇なところも良い。もう全部祖国みたいな。どっかのグローバル企業のようにすべてを均質化するのではなく、すべてが雑然と、ワイワイガヤガヤと、自由な空気をたくさん吸ってそれぞれに存在する音楽。これは理想郷だなぁ。たまらん。

これはでも10年に1枚で良い気がする。こんなもの毎年出してたらおかしいよ。また10年待てる、そんなアルバムです。豊作の今年に復活するところが選ばれたバンドなのかもね。