人は変わる


昔の自分を振り返ると、実にのんびりした人だった。いつもぼーっとしてて、ゆっくり考えて、ゆっくり行動して、いつもバスは発車してしまうタイプだった。それが今はどうだろう。

そもそも喋るスピードがまったく違う。今となってはどちらかと言えば捲したてるほうになってる。次に何するべきか、何をやらなきゃいけないのか、瞬間瞬間に考えてて、空白を許さない。トイレも座ったら絶対に本を開き、料理も必ず手順を練って隙間を作らない。せっかちという言葉がぴったりの人になってきてる。

父親がそうだった。レジで前の人が小銭を出す時間が許せない人だった。「なんで小銭なんて出してるんだ!」と憤慨する姿を見て、なんて理不尽な人なんだと思ったことを覚えてる。

父に似てきてるのは間違いない。まああんなに性格は悪くないけれど、頭の中のスピードが最優先で、そこに全てを無理やり当てはめて行く感じはそっくりだ。いやだなあとは思うけれど、もうどうにもならない。ゆっくりした人生には戻れない。

嫁はどう思っているんだろう?ゆっくりした俺が好きになって付き合い始めたはずだ。ローギアの人生のはずがトップにギアが入りっぱなしだ。まあ勝手に走っているので嫁に影響はないのかもしれない。スーパーチャージャーもターボまないし、オンボロだから思ったよりはスピードも出てない。でも、ボディをギシギシ言わせながら、ぶっ壊れそうになりながら走り続けてる。そんな旦那が隣にいる気分はどうだろう?

目の下のクマが取れない。基本睡眠障害側のタイプなので、頭が興奮したり、何か考え事をしてると眠れない。頭は覚醒して、睡眠を蹴っ飛ばして遠くへやってしまう。そしてクマは僕の目の下に常駐している。

昨日もたこ焼きを焼き終わって、イベンドが終わったら抜け殻のようだった。いろんな人にエガワくん大丈夫?と声をかけられた。年齢もあるんだろう。今の僕の体にこのスピード感は無理があるのかもしれない。だからってスピードを緩める器用さなんて持ってないし、やることが次から次にやってくるのでそんな暇もない。

いやしかし人は変わる。変わりたい方向に変わってるかはわからないけれど、変われることは間違いないない。今の自分が嫌いだの、こうなりたいのに…とか悩んでる暇があったら突き進めばいい。体がぶっ壊れたって、頭が吹っ飛んだって、突き進め。変わるというのはそういうことな気がする。

その先に幸せがあるのかは保証しないけれど。