人懐っこさ


今日は嫁が遅い上にご飯を作る気になれなかったので、前から気になってた最近オープンした近所の中華料理屋へ。

このお店はとてもお洒落な作りで、ラーメン屋でも街の中華屋でもない、定食屋的な飲み屋さんという風情のお店。メニューも値段も悪くない感じなので一度行ってみたかったのです。

お店に入ると中もさっぱりして清潔感もあり、とても良い雰囲気。僕らは最初の客のようで、自由に好きな席に座る。座席もテーブルも良い感じ。しかし何もかもが良い塩梅なのに、それなのにどこかに感じる違和感。それでも気にせずたおは醤油ラーメン、自分は坦々麺定食を頼む。

出てきたラーメンも坦々麺も実に丁寧に作っているのがわかる、所謂プロの仕事。そしてとても美味しい。坦々麺を食べればその店の実力ははっきりわかる。この店の味は間違いない。メニューを眺めても他にも食べたいものがいっぱい。

しかし、食べててやっぱり気になることが。それは、店員さんが暗いこと…。別に馬鹿みたいに明るく元気じゃなくて良いけど、やっぱり笑顔で「いらっしゃい」は言ってほしい。考えたらいらっしゃいも言われてなかった。もしくは聞こえなかった。帰りもたおが大きな声で「ごちそうさま!」って言ってるんだから、笑顔で「またきてねー」くらい言っても良いはず。こんな住宅街の真ん中でやっていくなら、家族連れの常連を作らなきゃ。俺もたおも、相当話しかけやすい雰囲気のはず。それなのに、そんな一言もかけられなきなんて。そのくらいは客商売するならやらないと。まるで店の借金で首が回らなくなって、ため息しか出ない、そんな雰囲気が店の中を支配してた。オープンしてまだ数ヶ月なのに、それじゃあ本当にお店潰れちゃうよ。

飲食店は料理が主役。でも料理だけで飲食店が出来ているわけじゃない。その中でお店の人の雰囲気というのは大きい。どこか今日のお店は料理が美味いんだから良いだろう?って考えが透けて見える。どうせ行くなら、笑顔のお店で、なんだかホッとする雰囲気に包まれながら食事はしたい。人懐っこいお店で食事したい。

音楽も料理が美味けりゃ良いんだ!って考えと同じように、純音楽的な、完璧主義的な考え方の人がいる。でも音楽を娯楽と考えるならば、やっぱりどこかで人懐っこい感じ、そんなものが欲しい。それがメロディーなのか、サウンドなのか、歌詞なのか、もしくは歌、歌う人そのものなのか、どこでも構わないけれど、音楽的に正しければ、素晴らしければ良いというものではなく、どこか無闇に愛せる部分が欲しい。憎めないボロみたいなものを求めたい。僕の音楽の理想形はそういうもの。そこがプロじゃないんだ、なんて言われる時もあるのだけどね。まあただのローファイ好きの戯言って話もね…。

今日のお店、今度は1人で行ってみたい。酒を飲みながらつまみも食べてみたい。そしてお店の人に話しかけてみたい。あんなに美味しいお店、近くにあったら幸せだ。どうにか続いて欲しいな。