ハピネス


土曜日に高円寺ムーンストンプで行われた、the MADRASの橋本孝志さんと壊れかけのテープレコーダーズの遊佐さんのデュオ、ハシユサの主催イベント「happiness」に行ってきました。

この日はハシユサに加え、壊れかけのテープレコーダーズから小森君と遊佐さんのそれぞれのソロ、女性シンガーソングライター野呂圭都ちゃんも出演。

遊佐さんは凍ったナイフで手のひらを切って、そこから流れる血の暖かさのような、凛として冷たい世界の中に垣間見れる温もりみたいな音楽。
小森君はどこかに大らかさみたいなものを感じるのに、深いサイケデリックな闇があり、そこから少しだけ光を灯す音楽。
壊れかけの2人はやっぱり必ず闇があり、そこから光を照らそうとしてるところが一致してる。

圭都ちゃんは満月の光みたいな音楽。自ら光を発してるのに、なぜか切なくなるのが不思議なところ。静寂がとても似合う。現代の英米のフォークシーンとばっちりリンクしていて、ローラマーリングなんかとの共通性を感じるけれど、いつも思い出すのはカウボーイジャンキース。音楽好きは必聴。

ハシユサは橋本さんの人懐っこいメロディーが遊佐さんの真っ直ぐなピアノに乗ると、凛とした背骨が出来たようなちょっと強い表現になる。バンドでやるより強く感じるのが不思議なところ。the MADRASの曲に加え、橋本さんの古巣、チューインガムウィークエンドの曲も披露。今日も良いライブでした。

しかもこれで終わらないのがこのイベントのお得なところ。小森君のパートではシンガーソングライターの古明地君も登場。2人で闇夜に迷う人達の足元を照らす。
しかもいつもの橋本さんの得意な無茶振りも発動!会場に来ていた穂高亜希子さんと古明地君も再びで賛美歌を歌う。そしてさらに!ライブ休止中の俺にも無茶振りが!
いや久しぶりに一曲歌いました。「虹とアジサイ」という短い曲を。でもこれでわかったことがある。まず、小森君のあのサイケデリックな音がするギターを使って弾き語ったのだけど、全くそんな風にはならない!僕の中にサイケデリックは無いんだということを再確認。あんな世界に凄く憧れているんだけど、自分は違う世界にいる。
そしてもう一つわかったのは、俺は歌うの好きなんだなぁーってこと。あんまり歌うの得意じゃないんだけど、好きなんだよね。まあまだ復帰は考えていないけど、いつかは復帰します。それだけは確信。

そしてイベントは正規の出演者(笑)全員でのセッションまで!特に圭都ちゃんが選曲したダブリンを舞台にした映画の音楽のカバーが良かった!そこではまたステキなことがありました。

実は会場にはなんとチェコから(チェコ人!)わざわざライブを見るために来ていたお客さんがいて。その子は橋本さんの音楽が大好きで何回も日本に来てライブを見てるんです。そして今回もライブを楽しんでいました。
そこで流れた映画音楽。その曲は彼女のとても特別な音楽で。その映画の主演女優はチェコの人で、チェコでは有名な映画なのだそうです。そしてその音楽が大好きになった彼女は、その曲をが弾きたくてギターを始めたとか!それを日本に来て偶然好きなミュージシャンがやってくれる奇跡!橋本さんのイベントにはいつも何かが起こるんだよなぁ。本当なんか持ってますよ、あの人は。
そしてそのチェコの彼女は前に会ってから僕のことも調べてくれたらしく。
「エガワさんの音楽はアイロンがけと、くるみを割る時に聞いてます」
というステキな言葉をいただきました!なんか良くない?アイロンがけと、くるみ割りの音楽。

東京という街には、街角でこんな素敵なことが起きてるんです。重い腰を上げて、行ってみる価値はあると思うな。そう思わない?