ロマンチックdeath

 

 


死ぬこと自体をロマンチックには感じないけど、この命に限りがあるというのは良いなぁーと良く考えてる。勿論今すぐ死にそうになったらのたうち回ってジタバタするんだろうけど、限りがある良さというのは常に頭にある。

 


よくこんなものやっても…とか、どうせ上手くいかないんだから、っていう言葉を聞く度に、この命の事を考えてしまう。

いつか死ぬという事は、全てのものは完成しない。必ず途中で終わる。中途半端なんていうのは当たり前。全てのものは必ず中途半端。という事は、完成して、成功して、なんていうのは幻。その先が必ずある。全てに終わりはない。最後に死んじゃうだけで。

 


そりゃあ誰かが下す評価としては、その時点での失敗もそうだし、死んだ後にあの人はダメだったねぇーなんて言われたりもするでしょう。外から見たら成功も失敗もある。でも自分から見たら?途中で終わっただけじゃない?失敗かどうかも感じることも出来ない。だって死んじゃうんだもの。失敗を感じる間も無く死んじゃうんだもの。死んだら土になるだけ!って言われて育った僕はそう考えてしまう。

 


成功欲はある。ヒットチャートを賑わしたいし、海外にだって曲を届けたいし、満員の会場で拍手喝采を浴びてライブしたい。モテたい。キャーキャーだってちょっとは言われたい。

 


でも、それを目指して毎日音楽を作り続けてればそれで良いとも思ってる。人から見たら自分は失敗作かもしれない。どうしょうもないやつかもしれない。でも自分ではそう思ってない。残念な、何かが足りない奴とはよく言われるけれど、その残念を埋める作業はやめてない。やめるつもりもない。

 


それがデビューして20年経った心境です。そんな人が作った作品が「SAMIDARE NIGHT」。たくさんの人が感想を送ってくれてます。

 


CQ、darioのジュン君からは「エガワさんはいつも自分の音楽の居場所を探してる人」って言われてドキッとして、サツキモノの野口くんから「特定の層にウケそう感だけが全然ないのが好印象」という野口君らしく僕の誰も排除したくない気持ちを汲み取ってくれて、SHEEPの赤尾さんは普段暖かいという感想が多くてあまり触れられない「僕の音楽の冷たさ」についても言及してくて、スウィギングポプシクルのしまっちは「エガワさんらしい大きなメロディー健在!」なんて。もうとにかく色んな人が色んな感想をくれました。評価は悪くないかな。まあ、悪い評価を伝えてくる人ってそんないないだろうから、全て真正面から受け止めるほどナイーブではないですけど。

 


とにかく沢山の人に聴いてもらいたい。それだけ。土砂降りでも、日本晴れでもない、五月雨の中にいる人にこの作品を贈ります。