我が家の元気印、愛娘のたおさんですが、一輪車の大技、ジャンプアップを習得すべく頑張る日々が続いてました。前のチームを辞める頃から挑戦していたのでかれこれ約半年。とても長い旅路。
ジャンプアップ、通称ピョン立ちという技は、一輪車を漕ぎながらペダルの上で飛び上がり、サドルのある軸の部分に着地する技。これが出来て初めて上級者の戦いに参加出来る。そんな登竜門的な技です。
他の技に関しては、体幹が良いのかそれほど苦労する事なく習得してきたと思います。スピンも全国レベルが1分間に120回と言われる中、現在111回のたおはもう手が届く位置まで来てる感じ。なのでジャンプアップさえできれば…という状況でした。
しかしこれがなかなかうまくいかない。最初は肋木に両手をつかまりながら、その後は片手、その後は動きながら片手、そして人に引っ張ってもらってと段々難易度を上げます。1ヶ月ほど前には引っ張ってもらってならかなりの確率で出来る様になって来ました。
しかし、ここでコロナの影…。体育館が使用出来なくなり、練習がままならなくなります。それでもたおは毎日家の前で練習しました。くるぶしはサドルの軸にぶつけまくってアザは当然、腫れ上がる事も何度も。でもたおは泣き言も言いません。「たおは一輪車なら痛くない」と豪語。事実他のことでちょっと指から血が出ただけで号泣(笑)でも一輪車の痛みは耐えられる。
勿論長野に帰省する事になっても、一輪車持参です。長野には車も来ない農道がたくさんあります。山に向かってダッシュしながら、練習をします。
それはお父さんお母さんを引き連れて、農道を走りながら練習している時でした。ちょうどサイクリングロードが近くにあり、整った舗装の場所を練習場所に決めてジャンプアップを繰り返します。
勿論最初は出来ません。しかし、少しずつ形になってきます。僕ら夫婦も、お?と思ってました。
「じゃあ動画撮るからそれ見てフォームを研究しよう」
と僕はスマホを構えます。そしてやる気満々なたおは走り出します。ペダルを強く踏みながら、体のバランスを整えます。お腹に力を入れて、足が重力に反発した瞬間!
たおが飛んだ!
たおは見事に飛び上がり、目標地点に着地!ついにジャンプアップが成功した瞬間!たおは勿論、僕も嫁も飛び上がり大きな声をあげます。
「出来た!やった!たおやった!」
たおが壁を越えた瞬間でした。たおも満面の笑み。保育園の時、飛べないで散々泣いた飛び箱を、運動会の当日だけ成功した事を思い出します。しかし今回はあんな奇跡ではありません。その後また飛んでも成功を繰り返します。翌日の体育館での練習でも見事に成功しました。そう、たおは努力で、実力で、この成功を手に入れたのです!
一輪車の道はまだ始まったばかりです。この後はジャンプアップした後にY字バランスしたり、ビールマンしたり、それで回転したり。さらにはバックでジャンプアップしたりと、挑戦すべき技がまだまだあります。でも今回の苦労を思えば、頑張れるんじゃないかな。そんな風に思えるくらい、本当に長い道のり。でも乗り越えた。これは自信になるかなぁ。
人が何か闇雲に、ガムシャラに、方法論を超えて頑張った先に得たものは、大きな財産になると思ってます。努力が実るという経験。親が最もして欲しい事。それを今回たおが成し遂げてくれました。本当によく頑張ったと思います。
今回は頑張ったエネルギー、たくさん溜まった気がする。そのエネルギーは必ず何かに役立つよ。凄いなたお。