ブックカバーチャレンジ7日間

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僕が紹介したいのはいしいしんじさんの「トリツカレ男」です。僕が誰かにお勧めの本は?って聞かれると必ず勧める事にしてます。

いしいしんじさんは1番好きと言っても良いくらい好きな作家。もう一冊大好きな「麦ふみクーツェ」って作品もあるんだけど、「トリツカレ男」の方が読み易くて、短くて、それでいて心に残るので、あまり読書に慣れていない人にもお勧めかな。

内容については語らない方が良いよね。平熱のファンタジーというか、小さな魔法のような作品です。

 

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今日は中島らもさんの「バンド・オブ・ザ・ナイト」です。

あらゆるドラッグというものに興味が無く、酒だって酒が好きというよりつまみが好きな人なので、自分を失くすみたいな事には見向きもしない。でも、音楽のサウンドとしてのサイケデリックはとても好きで。

そんな僕が初めて文章で感じたサイケデリックがこの小説。サイケデリック感を味わえるのが1番の醍醐味なので、そのドラッギーゾーンに入ったら丁寧に読んじゃダメです。とにかくスピードを上げて、摩天楼ダイブするだけです。それがこの小説の正しい読み方。

小説にも色んなものがあるんだなぁーと感心した一冊。ちょっとはみ出したい気分の時にどうぞ。

 

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今日は僕の愛するサッカーの本。所謂黄金世代に思い入れのある人はみんな読んで欲しい「山本昌邦備忘録」。

この本の主役は日韓ワールドカップ時の日本代表監督トルシエです。ある意味トルシエがどれだけ頭おかしいかが書いてある(笑)

トルシエのエキセントリックさが際立つのはワールドユースの時。決勝であんなに大敗した理由が書いてあります。ネタバレですが、理由は選手がお腹が空いてたから(笑)そんな馬鹿な!

日本サッカー史に残るトンデモ監督。しかし本当に面白い。まあ結果も出したし、日本人には必要な奇人変人だったのかもしれないけどねー。ダバディとセットで。

 

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今日は元エコーズの辻仁成さんの「ミラクル」。

本って全部が好きじゃなくても、その中の文章一つだけが強烈に自分に残ったりする事があります。この本は正にこれ。

たおが出来て親になった時に、その文章は頭の中に駆け巡りました。それは正確には覚えてないけれど「父親は最後まで許さない人、母親は最後に必ず許す人」という言葉。

我が家の役割的に、自分は父親兼母親みたいになりがちな状況です。でも最後の所ではしっかり父親でなければいけない。そんな心得みたいなものをこの言葉に貰いました。なので今でも譲らない所は一つも譲りません。父親とは壁のような存在でなくてはいけない時がある。そう思ってます。

本を読むのは自分探しなのだと、ジャックスの早川義夫さんが書いてました。本の中から自分の頭の中にあるものを探す。答えは自分の中にしかない。父親像の答えをこの本の中に見つけたのだと思ってます。

 

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今日はもう亡くなってしまった事が悲しくてしょうがない、河合隼雄さんの「心の処方箋」。

僕は家系的な影響で精神的に弱い所があり、日常的に心の弱さみたいなものに触れて生きて来ました。だからなのか、良く精神的に弱ってる人から相談を受けます。多分僕にその素養がある事と、そんな弱さを日常として捉える所が落ち着くんだと思います。

でも、何か解決策を出せるわけでも、特に癒せるわけでもなく。こんな僕に何か出来る事はないのかなぁ?なんて思っていた時に出会ったのがこの本。

河合隼雄さんの本は沢山読みました。どの本にも貫かれてるのは河合隼雄先生の優しさ。それがベタベタしてなくて、何というかしっくりくる。こんな優しさが良いなーって、そんな風に自然に思えて、いろんな本を手に取りました。

優しさとはなんでも背負ってやってあげる事じゃなく、出来る範囲の出来る事をしてあげる事。僕の優しさに対する答えはそんなものです。それは別に正しいとかじゃなく、あくまでも僕の答え。でも優しさとは何なのか?一度じっくり考える事が出来たのは自分の財産だと思ってます。それもこの本と出会ったから。

本との出会いで開くドアってあると思うな。うん。

 

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今日はポールオースターの名作「ムーンパレス」。

海外の作家はどっちかと言えば苦手で。なのでそんなに積極的に読んではいません。でもポールオースターは特別。この人の作品はかなり読んでます。まあ柴田元幸さんの翻訳のお陰もあるのかな。

そんな中でも「ムーンパレス」は特別。若者の無力感と、何も持ってないが故の無鉄砲さ。そして先人から受け継いでいく大切なもの。そんないろんな要素が入り混じり、少しだけねじれ曲がったストーリーで丁寧に進みます。そしてなんとなく心の中に綺麗なものが居座る。そんな作品。

もし海外作品で何か読んでみたいと思ってるならこれがお勧めです。ハラハラドキドキとは違う、じっくり読むべき物語なので、読者好きな人向けだとは思いますが。気になった方は是非。

 

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今日はフランツカフカの世界的名作「変身」を。

 

 

 

僕にとってこの作品は特別です。表現をするという事に目覚めた、そんな契機となった作品。僕が読んだものはタイトルが「虫」だった気がするんだけど、思い込みかな?

 

 

 

前の嫁と付き合い始めた頃です。彼女は凄い読書魔で、いつも本を読んでました。しかも古典的名作ばかり。その当時、本なんて全く読まなかった僕は、本棚に並ぶ背表紙を眺めてるだけでした。

 

 

 

その頃の僕は、音楽を作り始めてはいました。でもなんとなくギター弾いてたらメロディー浮かんだレベル。自分自身の表現なんてのは勿論、何かを生み出している自覚もありませんでした。

 

 

 

そんなある日、なんとなくカフカの「変身」手にします。いきなり目覚めたら虫になっていたという、その冒頭の物語のインパクトに目が釘付けになります。そして夢中で読み進め、あっという間に読み切りました。本に夢中になったのは小学校1年とか、そのくらいぶり。そこで本の面白さに目覚めます。本の世界に頭から入っていく感覚。あの痺れる感じを得たのでした。

 

 

 

すると僕の中にオリジナルの表現、自分の表現という尺度が生まれます。誰かに似ている、誰風である事で満足しない気持ちがムクムクと湧き上がりました。今の僕が目覚めた瞬間。あれからは、自分の表現の事ばかり考える自分がいます。捻れていても着地する表現への渇望。そんなものをずーっと考えてる。

 

 

 

本で運命が変わるなんて事、あるんですよ。そしてそれは音楽もそう。音楽にもそんな力がある。だからこそ夢中になる価値がある。そんな事を教えてくれた一冊がこの作品なんだと思います。カフカ凄えのよ。本当に。

 

 

 

その後、僕は「カフカ64」という曲を書きました。気になった人は探して聴いて貰えたら。「マイネームイズスミチェル」ってアルバムに入ってます。アコースティックなジャカジャカソング。

 

 

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