これほどまでに円安が進むとは考えてなかった。ついに物価も上がり始めた。そりゃ世界ではドンドン物価が上がってるんだから、日本だけ安いのはおかしい。でも日本は労働力、簡単に言えば給与を抑えてその物価高を吸収してきた。言わばみんなで痛みを分かち合って来たわけだ。
ニュースでもさかんにやってるけれど、日本はこの20年ほとんど給料が上がらず、他の国々はどんどん給料が上がっていっている。それは国の力に直結するし、購買力の低下は円安でクローズアップされた。結局日本は痛みを分かち合う事で国力を下げて行った事になる。ジャパンアズナンバーワンの時代は遠くなった。あぁ、斜陽の日本…。何とかせねば。
という思考パターンは間違いではない。世界ナンバーワンに返り咲こうぜ!そういう人はいておかしくない。いや、いないとまずい。なぜなら現状維持とは緩やかな地盤沈下を指すから。だから上を見てる人がいないのはまずい。でも、国民の大きな方向性としてはそれで良いのだろうか?
かつて世界で覇権を誇った国々がある。でもその後、斜陽の道を歩んでいった国々。でもそんな中、それでも楽しそうに暮らしてる、他の国からある意味の尊敬を受ける国もある。僕は頭にイタリアを思い浮かべた。
イタリアがかつての威光を取り戻した事はない。世界のリーダーなどには名を連ねていない。でも沢山の観光資源があり、美味しい料理は世界に誇れるもので、ファッションは世界に名前が轟いている。そして国民はそれなりの暮らしをして、それなりに楽しくしている。あぁ、こういう答えもあるのかも。僕はそんな風に思った。
アメリカはチャンスの国。アメリカンドリームの国。デカく稼ごうぜ!と国が言ってる。でもそこからこぼれ落ちる人の数は限りなく、分断の溝はとても深い。金持ちはより富を増やし、下層にいる人間はセーフティーネットもなく、底辺を蠢く。全ての国が覇権を争う必要はあるのだろうか?そうではない国で、違う形で存在感を出す方法もあるはず。
まあアメリカ、中国は極端に覇権を目指す国家なのでモデルとしては違う。要するにドイツのようにイノベーションを作り出してトップクラスを維持するのか、それともイタリアのようにある意味の低評価を受け入れて、楽しそうに暮らしていくのか、って事かと思う。
日本には観光資源は沢山ある。料理はイタリアに負けてない。文化もアニメは勿論、ファッションも面白い位置にいる。音楽や映画も可能性は持ってる。イタリアモデル、なんかびっくりするくらいピッタリハマるような気がするんだよねえ。
ドイツとイタリア、どっちが良いですかねえ?そんな選択も頭に入れながら、今回の選挙に臨みたいかな。まあそこに国防とか、エネルギーとか、物価とか、子育て支援とか、色々考えなきゃいけない。自分がどんな国を求めているのか?そんな事を考える良い機会だと思います。選挙って。
政治の話は綺麗な言葉で。冷静な頭で。そういう態度で臨みたい。いや悪の大王みたいな人、基本いないと思うよ。自分なりの正義を言ってるだけで。悪の大王じゃ、そんな権力の座には座れないって。座り過ぎて麻痺した人は居ると思うけどさ。