トーンに惹かれる

 

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ジェフ・ベックが亡くなった。僕はプレーヤーズミュージックにあまり触れてこなかったパンク、ニューウェーブをルーツに持つ人なので、抜群の腕を持つジェフ・ベックをそれほど聴いては来なかった。それでも三大ギタリストを聴いてみないわけはなく。若い時分に聴いてみた結果、1番感銘を受けたのはジェフ・ベックだった。


クラプトンには老成した余裕みたいなものを感じて、これは歳とってからで良いかな?と思った。でも今もあんまり聴いてない。いつか目覚める日が来るのかもしれない。

ジミーペイジは良いアレンジャーだと思った。リフの良さというのは自分にとってアレンジの範囲で、カッコいい1人のギタリストというより、ツェッペリンというカッコいいバンドのギターだった。なのでジミーペイジはボンゾとジョンポールジョーンズあっての人だった。ロバートプラントの事はあんまり考えてなかった。


そしてジェフ・ベック。入り口はファンの人には怒られそうだけど、ミック・ジャガーのソロのイントロだった。その後は「フラッシュ」を聴いて、「ブロウ・バイ・ブロウ」と「ワイアード」を聴いた気がする。何よりその音。トーンが耳に残った。何故かスティーヴィー・レイ・ヴォーンにだけハマっていたのだけど、その理由はストラトの音そのものだった。音太い!って。それと同じものをジェフ・ベックには感じていた。

そしてジェフ・ベックの音には、場違いな意見なのを承知で言うけれど、ニューウェーブを感じてた。僕にとってニューウェーブとは聴いた事がない音の事。こんな音は聴いた事がなかった。ジェフ・ベック、カッコいいじゃん!って思った。全く目指すつもりは無かったけど、そのトーンに完全に惹かれている自分がいた。


今日はFacebookで「A day in the life」を弾く動画を見たり、「ブロウ・バイ・ブロウ」をジョージマーティンがプロデュースしてる事を知った。やっぱり遠い存在に見えても、どこかで繋がってるんだなって思った。音楽ってみんな繋がってる。今やプレーヤーズミュージックも聴くし、ジャズもソウルも聴くし、AORも聴くようになった。音楽は繋がってる。パンク、ニューウェーブAORと繋がってないなんて誰が言った?音楽は自由だ!


ジェフ・ベックの音楽は自由だった。きっとそこに惹かれたんだろう。ギターの巨星が向こう側へ。ご冥福をお祈りします。