今の音楽業界を作った人は何人か名前が上がると思うけれど、そこに確実に名前が刻まれるであろう高久光雄さんが亡くなった。
僕がキティでデビューした時、キティに関わるようになった時に社長だったのが高久さんだった。僕はそれほど接する事はなかったけれど、あの底抜けに明るく、懐の深い感触は忘れられない。少しだけでも話した時に、ミュージシャンへの深い愛情みたいなものを感じて、心が温かくなったのを覚えている。
この歳になると人間の大きさみたいなものを繊細に感じ取る様になる。どんなに大きな事を言っても信用ならない人も沢山いるし、嘘くさい人も沢山見て来た。でも高久さんの言葉はいつもピュアで、汚れがなかった。だからこそ、ミュージシャンは手を抜いた音は出せないなと緊張感みたいなものを感じたのも覚えている。
子育て悩んでる時のFacebookの投稿にも、素直に頑張れ!って言葉を頂いた。他の人とは違う「頑張れ」の強さを感じた。何というか、とにかく優しい人だった。
高久さんの期待に全く応えられなかった自分だけど、キティからデビューした事は全く間違いではなかったなと感じてます。その大きな一つの要因に高久さんの存在があったと思ってます。キティのカラーの大きなものは高久さんそのものな気がしてます。
本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りします。
写真は高久さんのキティからデビューした時のジャケです。僕はキティ出身な事に誇りを持ってます。