この間録画してあったEIGHT-JAMのaiko特集の回を見た。元々aikoの事は好きだし、音楽的にも面白いと思って、新曲が出たら必ず聴いている。あの微妙に半音ズラすメロディーにはシンパシーしかないしね。しかも最近はaikoを毎日熱唱する人がすぐ近くにいるので、更に身近に感じていた。
そんな中、今年出た「相思相愛」には完璧にやられた。ミュージシャンってのは大体ピークがあって、この時期凄い曲連発!みたいな時があり、それが終わればそれなりに良い曲は出しても、その連発の時期と肩を並べる曲を出すのは難しくなる。でも本当のスーパースターはそこを超えてくる。ミスチル、サザンの桑田さん、スピッツとかの域ね。今回の「相思相愛」は「カブトムシ」と並べたって何も遜色は無い。瑞々しさが一つも奪われてないってのは何なんだろう?
そしてEIGHT-JAMで聴いた曲作り方法には大きく唸ってしまった。歌詞が先の詞先だという事は知っていた。言葉の流れがはっきりしてるし、強い。でもそれにしてはメロディーが自由だし、生き生き動き回る音符の動きは、天才たる所以なのかと理解していた。しかし、天才は天才なんだろうけど、それだけではなかった。その制作過程の話を聞いてびっくりした。なんと、出来上がった詞に対して、3パターン、4パターンもメロディーを作るらしい!そんな人初めて聞いた!普通の凡人は一度その言葉に当てはまるメロディーを思いついたら、それを変更するのは難しい。離れるにしても不自然になりがち。でも、aikoはその方法が自然なんだそうだ。
自分も曲作りにスランプのないタイプで、目の前で良いメロディーを生み出してみろ!とディレクターに言われて、その場でちょちょいとメロディーを紡ぎ出したりした事もある。作曲は息をするのと同じものという感覚。なので曲を作れる側の人だと思う。だけど同じ歌詞で何パターン、しかもそれをずっと続けてるなんて信じられない…。
色んなシンガーソングライターはいるけれど、aikoはちょっとレベルが違う。そんな事を再認識してしまったのでした。