音の意味

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京都芸術大学での講義を終え、グルングルンに回して熱を帯びてる頭を一人飲みで沈める。今日も本当にグルングルン。昨日はトラブルでグルングルン。今日はノリに乗ってグルングルン。


本当に充実した1日だった。昨日は機材トラブルもあって、色々ヤキモキする瞬間があったけど、今日は特になし。一限目の森さんの文化的な解説が終わると、この講義のハイライト、即興で曲を作る時間。


今回は写真を見て、視覚からインスピレーションを受けて曲を作る。写真は田村君の写真を用意した。そのイメージで曲を作る。アスファルトがキラキラ光る写真からインスピレーションを受け、ベルの音からツマミをいじくって音を整える。今回はADSRの原則も教えて、音作りも教えた。そしてコード機能を使ってコード進行を作り、それにアルペジエイターを使って星降る銀河のような音を作った。そこから畳み掛けるように音楽を作る。


次は土砂降りの雨の写真に合わせて、マイナーでダウナーな曲を作る。これも完全即興。シンセのダウナーなループに合わせて、ゆっくりとしたビートを合わせる。いつもその場で考えるので、自分の本当の実力が試される。でも、今日は良い曲が出来たと思う。自分の実力が上がったのか、たまたま調子が良かったのか。とにかく、この時間が上手くいけば、この講義は問題ない。


そして今度は、生徒さん達が写真を見て、イマジネーションを広げて音楽を作る時間。今回は生徒さんの集中力が半端ない。全然質問出ない。ちょっと不安になるくらい。でも、提出された曲が全てを物語ってました。


今回は写真からイメージを広げる作業なので、曲を聴いた後にどういう事を考えて作ったの?とみんなに聞いた。すると、まあ見事に考えていた音が鳴っている。曲を初めて作るような人が多いのに、音に意思が乗っている。これは本当に面白かった。みんなの曲を聴いて、これまた即興でアドバイスをする。ミックスだったり、音作りだったり、フレーズだったり、リズムだったり、気になった事を伝えて行く。これは正解などないし、先生である自分の言う事を聞かなきゃいけないわけでもない。でも、生徒さん達はとても嬉しそうな顔をしていた。


今回は手応えあったなぁ。何か大事なものを伝えられた気がする。それは音の意味。何を考えてその音を鳴らすのか?それがあるとないとじゃ大違い。音楽には意思が必要。自分はそう思ってる。今回は、自分のやる事をやったと思えた。


とりあえず5回目の講義は終了。クタクタだけど心地良い疲れ。森さんの庇護の元、のびのびのやらせてもらってます。そこは本当に感謝しかない。本当に楽しかったな。うん。生徒さん達も楽しんでくれたはず!