30過ぎた頃。人間が変わるには、30過ぎたらもう遅いと思っていた。よっぽど自分の強い意志があって、とてもラッキーな(または強烈に不幸な)状況が訪れない限り、ある程度の経験を経た人が変わるなんて、そんな事はありえない。そんな風に考えていた。
だけどそれも少しずつ考えは変わり、子供が全然好きじゃなかった友達が素敵な親になったり、周りの友達の少しずつ変わっていく姿を見て、それでも変わる事は出来るんだなと感じるようになっていた。でも、それには長い年月が必要で、一つの経験でパンって変わるなんてないと思っていた。
先日、YouTubeで元レッズの啓太と松井大輔の対談を見た。その中で、松井の京都時代のチームメイトで、韓国代表であり、その後マンUで活躍するパクチソンの話が面白かった。松井とパクチソンは仲が良く、良く一緒にいたそうだ。松井のパクチソン評は「良い選手だったけど、そこまで突出した選手ではなかった」というものだった。事実、Jリーグを見ていた自分もそう思ってた。しかし、その後の日韓W杯。パクチソンは目を見張るような大活躍をして、一躍名前が世界中を駆け巡った。あの爆発的な活躍の経験は何かを変えたらしく、京都に帰って来ると全くの別人になっていたらしい。自信を手にした人間の力強さ。人間は変わる時は一瞬で変わる。
でも多分、それはそれまでに何を準備して、何を鍛錬して来たか。それがあったからであり、ただ指を咥えて何かが起こるのを待ってても何も起こらないんだと思う。ベンチで不貞腐れてたって何も起きない。勿論、準備してたって何も変わらないかもしれない。でも自分の目の前のその道しかないなら、やる以外選択肢はない。パクチソンはサッカー選手で生きる事を決め、努力し続けてターニングポイントが来たんだと思う。ターニングポイントはいつ来るのか?それは誰も知らない。
という事で、まだターニングポイントが来ると思って、自分はただただ曲を作り続けています。一夜にして変わるようなターニングポイント。そんなものをまだまだ夢見るおじさん。今日は新しいDAWをダウンロード中。これでちょっと作風変わったりね。いつまでも足掻くのが、自分のスタイルって事で。