昨日は風が強かった。おかげで洗濯した緑の厚手のTシャツが、ハンガーと共にどこかへ飛んでいってしまった。数年着てくたびれてはいたけれど、まだまだ今年の夏は着る気満々だったのに。突然なくなるのは困るんだけど。
今日は朝から久々にネクタイをして、革靴を履いて出掛けている。叔父の告別式なので、喪服を着ている。サラリーマンを辞めて以来、日常で着る事はないスーツに袖を通し、今日が日常ではない事を噛み締めている。
自分の父親も91歳になり、その弟の叔父さんも、いつ天国からお声がかかるかわからない年齢になっていた。だから、訃報を聞いても驚く事はなかった。でも、それでも、突然の事には変わりない。少しずつ自分の両親も、自分も、その世界に近づいているんだなと、理解し始めている。
ここからは今までの人生の集大成と考えてる。何をして来たかを試され、何をして来なかったかも突きつけられる。でももう自分の実力は把握しているし、出来ることは全力で、出来ないことはしっかりと誰かを頼り、バランスよく進めていくしかない。それが大人ってもんだ。
今日は久しぶりに家族全員が、子供抜きで会う。また自分はただの5人家族の末っ子に戻る。こんな機会もあと少しかもな。まとわりつくような雨が、昔見た風景に似てるなと感じている。