名盤中の名盤を。ロンセクススミスのアルバムはどれも好きなんだけど、この１枚目にあるのは誰にも見つかっていなかった宝物感と、それをキレイに磨くのではなく、埃っぽいまま聴かせてみせたプロデュースの力だ。この人はいつだっていい曲（地味だけど）を、いい声で、いい具合の温度で歌う。でもこの１枚目はそこにさらに特別感がある。才能のあるアーティストと、適切なプロデュースが出会い、第一歩を踏み出した瞬間だからこそ出せる音。幸福なデビューアルバムだね。いやあ本当に素晴らしい。なんで神様はこの声にこの顔を合わせたのか。世界は平等だと思えるのがまた素晴らしいね。
