母の日

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昨日は母の日。誕生日も祝わないし、クリスマスもない家に育ったから、記念日だからどうということはしないタイプ。だけどもう84歳になる母に昨日は電話をした。母の日に孫の声を聞かせるのは、年老いた親を持つ自分の最高の手札なので。


ただ、我が家の電話は本当にあっさりしている。いつも用件を伝えたら電話は終わる。昨日は自分も母が出たら「母の日だから電話したよ」と伝え、すぐ1番話したいだろう孫に変わった。すると嬉しいはずの母は、ちょっと話したらすぐ父親に変わった。それが母らしいなと思った。それは自分よりもっと孫を溺愛する父親に、孫と喋る機会を譲る為。


うちの母は全く自分の為に生きていない。いつも人の事を考えて生きて来た。だからうちの母親の事を悪く言う人は聞いた事がないし、まあそりゃそうだろうと息子でも思う。子供の為、家族の為、兄弟の為は勿論、地域の為にも自己犠牲の精神を厭わない。民選委員まで務めた、お人好しの権化。それがうちの母。


もう84、もうすぐ85になる。スーパーおばあちゃんで、じゃがいもとか畑で取れた野菜を山ほど背負って、急に我が家に来た事もある。年老いてマラソンだの山登りだのに挑戦した事もある。そんな元砲丸投げの選手の体力自慢の母だけど、流石に年老いた。最近は調子が悪い事も多くなり。それでも長生きしてるのは、性格の悪い父親を1人残したら、子供達がかわいそうと考えてるんだと思う。母親の思考回路はそんな感じ。


自慢の母親なんだなぁーと思う。でも、兄が昔怒られて二階のベランダの外側に縛られたエピソードがあるんだけど、それは性格の悪い父親ではなく、母親がやったそうだ。兄が言ってた。自分も二者面談から帰って来た母親に、玄関開けた瞬間に殴られた事がある。やっぱりちょっと普通ではないのかもしれない。


我が家にも娘と、母がいるわけですが、昨日は昼くらいに喧嘩を始めた。まあ世界大戦レベルではないけれど、険悪な空気。我が家はそんな母の日で、時間が過ぎていく。やっぱり記念日は向かない家だな。