「Awaik Is New Sleep」/Ben Lee

ベンリーには正直特別なものはないと思う。歌はまあまあ、作曲の才能もまあまあだ。顔はちょっと残念。でも普通の男性が、真鍮に音楽に向き合って、丁寧に音楽を作り続けることで、こんなに素晴らしい音楽が作れるということを教えてくれる、とても夢のあるアルバム。

オルタナな流れで出てきましたけど、すっかり大人になって、サウンドも落ち着いてる。でも細かくニヤッとするような小粋なアレンジがあるし、オルタナ全開にサックスが吹き鳴らされる瞬間もある。本当にこの人は音楽が好きなんだなぁーってことが良くわかる。

才能のある人、凄い人だけが感動する音楽を作れるわけではない。良い音楽を作れるわけではない。音楽はあらゆる人にドアを開けている、懐の深い文化なんだと思ってる。

まあ自分に才能があるのかはわからないけれど、ベンのように真鍮に音楽を作り続けたい。とても素晴らしいアルバム。