レビュー:「Hotel Valentine」/Cibo Matto

僕の年代で音楽を意識的に聴いてきた女性の中で、この人たちに影響受けなかった人はいないんじゃないだろうか?ってくらい影響力がある女性二人組、チボマットの十何年ぶり?っていう新作。
元々はサンプリングミュージックを基本に、そこにキッチュな感覚の音世界(プロデュースがミッチェルフルーム&チャドブレイク!)、妙に人懐っこいメロディー、そして何とも新しいしなやかながら強い女性のイメージで登場して、その後はグランドロイヤル近辺との異種配合で特別なポジションを確立。みんなが歓迎してたバンドなんだけど、その後は活動しなくなっちゃってました。でも見事なカムバック!カムバックっていう言葉は微妙なことも多いんだけど、昔のイメージを損なうことなく、でもやっぱり少しアダルトで、前とはどこか違うアップデートされた音の世界で帰ってきた。やっぱりチボマットかっこいいわー。女性からは憧れられ、男性からはリスペクトされるバンド。この人たちの音楽にはやっぱり特別なものがある。これからも二人でやって欲しいな。継続的にね。