「A Moon Shaped Pool」/Radio Head

世界で一番重要なバンドの看板をずーっと背負い続けているレディオヘッドの新作。

今回は実にジョニーの色が出た作品。ジョニーのサウンドトラック仕事の影響が凄く大きいと思う。なのでオーケストラ感は強め。

僕はレディオヘッドが持つ緊張感のある前衛性と、元々持っているどうしても沁みだしてしまう抒情性が好きなんですが、このバランスはとても難しい。でもこのアルバムはそれが良い塩梅になってるなぁーと感じます。どうしても前衛に流れたがる、常に音楽を前進させたい、アーティスティックな集団なわけですが、どちらの面もレディオヘッドには必要なもの。だからこそリスペクトを集めてるわけだしね。今回はオーケストラという音階やコード側のものに意識が強くなることによって、抒情性も確保された気がします。リズムよりもそっちのアルバムと言っていいかな。

まだ新しい扉を開いてるなぁーと感じさせるのはさすが。現役最高のロックバンドの座は譲らず。さすが横綱。トムの髪も増えたしもう完璧だな。