自分らしく

f:id:egawahiroshi:20240928084840j:image

この間、一緒に飲んだ音楽業界の人が、ミュージシャンなんてまともじゃないんだから、そこをハンドリングするのがスタッフの仕事だろう?と言ってて。勿論今の時代はミュージシャンだからって自堕落なことを許してくれない、とにかく漂白された清廉潔白なホワイト社会な事はわかってるし、ミュージシャンだからって甘えんな!って言葉は100%受け止める。だとしても、こういう人がスタッフに居てくれると心が軽くなるなと思った。


僕はこう見えて人一倍ミュージシャンで居たい人で、スタッフワークを求められるといつも心が苦しくなる。信頼する人からも、人がそれを求めるって事は、お前が出来るからだと思うぞって言われて、それも理解は出来るんだけど。でも人一倍心が弱っちいので、この人は俺に音楽を求めてないのか…って思った途端に心がダウナーになってしまう。そういう仕事を求められるたびに落ちたので、今はそういう話はすぐ断るようにしてる。


別に音楽作りじゃなくても、音楽の事を求められるなら構わない。今の大学の講義なんて1番わかりやすくて、音楽以外も求められてるけど、根本が音楽そのもの。そこの派生は大丈夫なんだなって自分で理解出来た。実際、それ以外の事は一緒にやってる森さんがいつも引き受けてくれてる。とても有難い。いちいち面倒臭え奴だなって自分でも思うけど、それは自己防衛の手段でもある。病まない為のシールド。


音楽に限らず、ものづくりをする人は柔らかい場所が絶対必要だから、そこは剥き出しにするしかない。その場所で心の機微、感情の揺れ、さまざまなものをキャッチする。それがものづくりの発火点。しかしそこはとても不安定な場所。それを守る方法は人それぞれ。でもそれを守ってくれるスタッフがいるのは、とても幸せな事だなと思います。今の時代、何でもかんでも自分でと求められるし、1人何役みたいなのは当たり前。パンクの理想形のDo it yourselfの精神にも繋がるのかもしれない。でも、パンクのもう一つの思想に、自分らしくというのがある。全部やるのが自分らしいのかは、よく考えるべきだよなと、自分は思います。


昨日は自分らしく生きてる友達と沢山笑って喋った。そうやって生きてる人は魅力的だなと思います。自分もそうありたい。