今週はモバイルで音楽作りが出来るように、色んなものを買ったり、セッティングしたり、右往左往している。あれが足りない、これが足りないと、一つ進んでまた戻るを繰り返しているけれど、それでも進んでいるはずだと信じて、作業を続けている。
元々PCが得意なわけではないし、楽器や機材にそれほど興味があるわけではない。必要に駆られてやっているけれど、本来はギターがあって、曲を作って、あとは野となれ山となれのタイプ。90年代前半にデビューしてたら、今みたいな感じにはなってないと思う。99年のデビュー直後くらいに時代はDTMになり、見事にその流れに飲み込まれた。
ただ、元々宅録、家のカセットMTRで音楽を作っていたから、ただ曲を作るシンガーソングライターではなく、全体の事にも興味はあったんだと思う。ディレクターには最初の電話で「君にはプロデューサーはいらないね」と言われ、実際にセルフプロデュースでデビューした。自分にその自覚はなかったけれど、そういう才能もあったのかもしれない。
そんな家で引き篭もるように音楽を作る宅録がルーツの自分が、外に出てまで音楽を作ろうとしてる。それがなんだかおかしい。書を捨ててどころか、むしろ機材を買って、街へ出る。それじゃあ中原中也にはなれそうにないが、何か別のものにはなれるかもしれない。新しい一歩がそこに待っている。