田村君写真とボクの文章のコラボレーション2回目
「僕に出来ること」
我輩は猫であるなんて、
そんな当たり前のことを言ってみたい夜があるんだよ。
やりきれないことがあった日は、こうして寝て過ごすんだ。
どうして僕が猫なのか?誰か教えてくれないか?
あの娘があんなに泣いているのに、
今日は何も言ってやれなかった。
どんなに心を込めても、どんなに気持ちを昂らせても、
僕の口からは「ニャー」しか出てこない。
神様は不公平だ。
僕がもっと饒舌なら、彼女の涙のひとつでも、
笑顔に変えてあげられたのに。
僕に出来ることは、いつも少ししかないんだ。
そして僕はいつも、それさえ満足に出来やしないんだ。
今日も僕は「ニャー」と泣くよ。
君のために。本当は自分のために。
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田村直希写真サイト