レビュー:「Royal Albert Hall October 10 1997」/Spiritualized


イギリスのシューゲイザーの始祖的なサイケデリックバンド、スピリチュアライズド
ライブアルバム。僕はライブアルバムってあんまり好きじゃなくて。ライブは現場にいてなんぼだろう?っていうのが僕の持論なんです。でもこのアルバムは特別だなぁ。アルバムで聴くことで、また違った音の世界に浸れる。スピリチュアライズドって轟音でシューゲイズしていくんだけど、シューゲイザーのほとんどのバンドはヨーロッパの白人音楽的な世界を下地にしているのに対し、このバンドはゴスペルやブルーズがまずあって。そこにギターノイズやらブラスやらをてんこ盛りに上塗りしていって、独特のサイケデリックミュージックが出来上がる。そのゴスペルの感じもあって、すごく祈りのイメージが強い。その祈りがサウンドと相まって宇宙的な感覚まで昇華していく。独特なルーツミュージックの解釈なんじゃないかなぁ。孤高の存在にして至高のアーティスト。大好きだなぁ。