The Best Day」/Thurston Moore


アメリカインディー界のドンみたいな立場になっても、文系青年みたいな風情のソニックユースのフロントマン、サーストンムーアのソロ最新作。
意外とソロではフォーキーな感じが強かったんだけど、本体のソニックユースがキムキム姉さんとの離婚で止まり、バンドの音を出せてない影響からか、今回はバンドサウンドが強いです。でも枯れているのにどこか人懐っこいメロディーは相変わらず。百戦錬磨のサウンド作りと、ピュアな衝動も両立できてて、充実の一枚です。まあまたこれもスリリングさが物足りないとか言う人はいるんだろうけど、このすべて通り越した後の、最後に残ったかのようなメロディーとギターがとても好きで。そんなヒリヒリ感はもう求めてないかな。ギリギリでポップに立ち止まる名人芸、職人技が見れたら僕はとても満足です。結局大好きなんだよな、ソニックユースのメンバーが作る音は。ずっと聴けるアルバム。