定期的にレコード屋に行って試聴しまくります。この間はあまりに良いアルバムが多すぎて、予算が追い付かず、CD抱えてずっとうろうろ迷ってたんだけど、このアルバムだけは絶対に離さなかった。アメリカのシンガーソングライター、M.Wordの新作。
最近は女優さんと組んだシー＆ヒムが好評だし、ブライトアイズのコナーとマイク、マイモーニングジャケットのジムと組んだモンスターズオブフォークが有名で、プロデュース仕事も多いしと、どこかアメリカインディー界の裏番長というか、地味渋担当というようなイメージがあって。けどこの作品は有無を言わせぬ充実作。まあ元々実力がありますからびっくりしないですけどね。凛としたメロディーと、説得力と歌心にあふれた歌、そしてツボを心得たサウンド、今の感覚を忘れない音色。この人をなめちゃいかんよと！僕は強く言いたい！
伝統的なソングライティングにオーソドックスな楽器とアレンジなんだけど新しい。もしかすると今はこの伝統的な音の方が新鮮に映るのかもしれないね。それからたぶん、色んなアーティストやエンジニアが、PROTOOLSを筆頭としたデジタルの録音環境で、自分の音を鳴らすことができるようになった、もしくは鳴らすようなハードが出来てきたってことかな？って思います。たぶんこれからオーソドックスな音楽が面白くなるよ。デジタルな音楽の世界では差別化が難しくなってきたからね。突飛なことしないと目立たなくなった。そんな時代の福音がこのアルバムだと思います。シンガーソングライターの時代がやってくるぜよ。
