「琥珀色の街、上海蟹の朝」/くるり

くるりの6曲入りシングル?ミニアルバム?的なやつ。ボーナスディスクに名曲満載のライブアルバムが付きます。もうここまでしないとシングルは出せないんだなぁーと感じる現在地。

音楽的にはデアンジェロが提示した流れを、今東京でシティポップと言われる、ceroなんかの音楽をしっかり目線に入れて作ってきた、くるりが現役である理由を知らしめる一枚。特に象徴的な表題曲ではラップも披露。

僕はくるりは日本の音楽に多大な影響を与えてきたと思ってるんだけど、今のフェスで活躍する若いバンド達はくるりから影響を受けた、日本の音頭にも繋がるリズムを高速化して、忍者が走るようなダンスミュージックを作ってる。これはもう一大潮流。その一方で和音を重視して、穏やかな音楽を奏でる世界は、現在のシティポップと呼ばれる音楽の中に受け継がれてる。くるりがそのどちらにシンパシーを抱いてるかを、声高に叫んだような気が、この作品を聞くと感じてしまう。これは裏読み過ぎますかね?

まあとにかくくるりは音楽的なバンドで、音楽に真正面、音楽のみを考えて作っているのが良くわかる一枚。まあこの人達は外さないですな。