「Metals」/Feist

僕の好きな女性シンガーというと、スザンヌ・ヴェガPJハーヴェイ、クリッシー・ハインドがトップ3だったんですが、最近はキャットパワーとこのファイストが食い込んできてます。共通するのは女性シンガーにありがちな、私は歌だけやってればいいのよ、って感じがないこと。自分の作品作りに責任を持って、完全に作品を自分のものにしてる。それでいてコラボレートを恐れない柔軟さもある。そして、なぜだかみんな乾いている・・・。特にその乾いた感じが強いのはこのファイストかな。ざらっとした感触があり、なのになぜか母親のおなかの中のような柔らかさも感じる。複雑さとシンプルさを併せ持ってるから何回聞いても飽きない。そして特にこの作品は生楽器の音と、シンセやプログラミングの人工音の配置が絶妙なのでサウンドでも楽しめる。ピアノとアコギで成り立つけれど、そこに加えるサウンドがセンス抜群。まあそれに負けない歌があるからだけどね。とにかく最近の女性アーティストの横綱。チャンピオンはファイストなのだ。と42歳の子持ちバツイチのおじさんが断言します。はい。