「NO NO NO」/Beirut

アメリカ人シンガーソングライターでありながら、異国の音楽にばかり興味を示す、ザックドンゴン率いるベイルートの4枚目。

この人はとても不思議な音楽を作っていて、今どきのテクノロジーを使いながらも、必ずアコースティックな手触りの音を奏で、そしてどこにいても異国の音楽を作り上げます。どこにいても異国の音楽ということは、どこの国の音楽でもないということ。しかしそれは、どこの国の音楽でもありえるのです。だからいつも切ないメロディーは僕らの心に刺さるし、そのサウンドは普遍的。今回は特に生楽器をセッションして作ったような曲も多く、複数の人の息吹を感じます。孤高のソングライターが人と手を繋ぎ始めたような。

とても憧れるシンガーソングライター。こんなオリジナルな音楽を作りたいよね。音楽を作るならば。